第209話 次のステージに突入!
世界に充満する
そんな付与魔法とは違って、私の根本とも言えるユニークスキル・付与者は無機物……全てのモノや生物は勿論。
世界そのものへと干渉して、概念を含めた様々な事象を付与する能力。
つまり! 私が思うがままに全てを書き換える事を可能とする堪能!!
ここで重要なのは無機物、生物を始め、世界そのものにすら干渉する事ができると言うこと。
「ふっ」
我が力を持ってすれば……ブォン! って出現したこのいくつかの映像のように。
座標を目印に世界へと干渉してその場の光景を覗くことなど容易いのだ!!
『……』
まぁまぁ、邪神の言いたい事もわかるよ?
確かに付与者の権能を使ってこんな事をしなくても、霊峰ルミエルでの勇者共の会合を監視してた時みたいに軌道上に浮かべてる魔導衛星を使えば世界各地のリアルタイム映像を見る事は可能なんだけど……
ここで重要なのはそんな事ではないのだよ!!
私が言いたいのは……世界へと干渉する事で世界各地、どんな場所でも自由自在に覗き見る事ができるとか凄くね?
そもそも、魔導衛星を使っての監視機構も私のこの能力を元にアイデアを出して開発したモノだし。
褒めてくれても良いんだよ?
『はいはい、流石は悪魔ちゃん。
凄いね〜』
何か適当な気がするけど……まぁ良い。
流石は私! こんな事すらも容易く成し遂げてしまうとか私って凄いわ〜!!
「ふふん!」
「ふふふ、流石はレフィーお嬢様です」
「ん!」
シルヴィアにも褒められてしまった!
昨日、シルヴィアとグランに怒られて……ちょっと、本当にちょっとだけ涙目になっちゃったし?
シルヴィア達、5人の眷属の主人としての。
終焉の大地全土を統一せし大陸統一国家たる
私の凄さを披露して、威厳を保つ必要があったわけだけど……これはもう自他共に私の凄さと、威厳が認められたも同然!
はい! これでもう問題なし!!
「あっ、そう言えば……」
「如何いたしましたか?」
「この遠隔遠視に名前を付けて無かった」
私とした事がすっかり失念してたわ。
確かに魔導衛星の監視機構もあるけど、どこでも使えて便利で今後も使う機会はいっぱいあるだろうし……
「う〜ん、よし! この遠隔遠視は神眼と名付けよう!」
神眼……うんうん! 我ながら素晴らしいネーミングセンス!!
『ぴろん!
固有スキル・神眼を獲得しました!』
おぉ、固有スキルとして獲得した。
と言うか、天の声さん久しぶりに聞いたな。
『反応が薄く無い?
技能をスキルとして固定するのって結構凄い事なんだけど……』
そんな事言われても、神眼の権能自体は把握してるし。
久しぶりに天の声を聞いたって事以外に、特筆すべき事なんて特に無いもん。
『……うん、まぁ悪魔ちゃんだからね』
何か失礼じゃ無い?
いつもの事だからもう良いけど……さてと、私の威厳も保たれた事ですし!
早速、この神眼を使ってアイツらの様子を覗くとしよう。
既に幾つかの映像を出してるじゃんとか、細かい事は気にしない!!
「ふむ」
クズ勇者共の無意味で滑稽な私……と言うより、魔王への対策会議を見るのも面白そうだけど。
まずはこっちだな。
勇者共が連日会議をする事になったきっかけ。
愚かにも魔国に戦争を仕掛けて敗走し、二柱の魔王、セイヴァエルとルーナによって滅亡した。
グローリー王国、フラン帝国、アウストロ皇国からなる3カ国連合。
『あ、悪魔ちゃんが真剣な顔をしている……!』
お前は私の事を何だと思ってんの? 私だって真剣になる事は当然あるわ!
『それで? 滅亡しちゃった3国はどうなってるの?』
このヤロウ……バーカ、バーカ!!
「ふん!」
グローリー王国、フラン帝国、アウストロ皇国の3国は滅亡したと言っても、欲望に目が濁った国王共をはじめとする、権力だけは持つ無能で腐った支配者層を一掃しただけで王侯貴族や国民を皆殺した訳じゃ無い。
今は王族か高位貴族の中から有能な人間を新しい主君に立てて、魔国の監視下の元で国家運営をさせてる、いわば魔国の属国なわけだけど……
何も問題は無さそうだな。
「シルヴィア。
一応、調べておいて欲しい」
「かしこまりました。
では、私の配下を派遣いたします」
「ん、お願い」
さてと、次は……勇者共に、他の強者達。
そして……
「そろそろ動くかな?」
『だろうね』
「ふふふ……」
「楽しそうですね、レフィーお嬢様」
「ん! やっと面白くなってきた」
さぁ! 歯車は大きく動き出した!!
終焉な大地を統一して悪魔王国を建国する第一目標。
国力を高めて外界……この安息の大地へと進出する第二目標は達成した。
「次のステージに移るとしよう!」
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