第57話 進化! その4

「……」


 やぁ、こんにちは進化の繭さん。

 おはようございます!


「ふぅ〜……ふざけんなっ!!」


 何でまたこうなるわけ!? 死王の魂を食べても進化しなかったじゃんか!

 それなのに、その直後にショートケーキを一口食べたら進化するって……マジでふざけんなよっ!?


「むぅ〜!!

 またしても私のスイーツタイムが! 癒しの時間がぁっ!!」


 何なのこれ? 何の嫌がらせですかっ!?


「ゼェ、ゼェ……ふぅ」


 よし、ちょっと落ち着いた。

 事前に死王の魂を食べたし、上位魔人の魂を使ってるケーキを食べて総魔素エネルギーが限界を超えても不思議じゃない。


 不思議ではないけど……理屈ではわかってるけども!

 ここまでこのパターンが続くと、もはや呪いとしか思えないわ!


 しかもだ! 私の仮説が間違ってないとすれば、恐らく今回の進化は……

 ま、まぁ、まだそうだと決まった訳じゃないし。

 それに! 竜王達と衝突する前に最上位悪魔アークデーモンにまで至れた事は非常に大きい!!


 最上位悪魔はシルヴィアと同格。

 現在判明してる悪魔族デーモンの中では文字通り最高位の存在であり。

 いかに神話に語られるような存在が普通に闊歩する、この終焉の大地の頂点に君臨する魔王が相手だろうと引けを取らない高位の存在!!


「まぁ、でも……」


 さっきはパンケーキで今度はショートケーキ。


「ふ、ふふふ」


 この何とも言えない苛立ちはどうしようか?

 邪神に制裁を下しても、ぶっちゃけ大した効果は無いし……仕方ないか。

 完全に八つ当たりだけど、竜王達にストレス発散に付き合ってもらうとしよう。


『ぴろん!

 対象の進化が完了しました!』


 さてと、果たして今回はどれだけ時間が経ってるかな?

 それによってはスイーツタイムを楽しむ時間もない訳だけど……


「レフィーお嬢様っ!!」


「ご主人様っ!!」


 むにゅぅっ


 またかよ! この巨乳共めっ!!

 毎回毎回、見せつけるように押し付けてきやがってぇっ!

 毟り取ってやる! 羨ましいっ!!


 ぷにぷに


「んっ! レ、レフィーんぅ、お嬢様ぁん!

 そんなっ……濡れてしまいます……ん、あぁっ!!」


 たぷたぷ


「ひゃっ! ご、ご主人様、な、何を……んっ!

 く、くすぐったぁんぅ! こしょばいですぅっ!!」


「この! このっ!」


『幼い少女が美女2人の胸を揉みしだく。

 凄く背徳的な光景だけど……私は一体何を見せられてるんだろう?』


 ふん! 2人を見て興奮するとは、この変態邪神めっ!!


『いや、別に私は興奮なんてしてな……』


「シャラップ!」


『また随分と荒ぶってるね。

 どうやらお姫様はご機嫌斜めらしい』


 はぁ? 誰が荒ぶってご機嫌斜めだって?

 私は至って平常で冷静ですけど??


『ぴろん!

 進化に伴い、エクストラスキル〝森羅万象〟を獲得しました!

 続いて〝魔力制御〟〝魔力操作〟〝魔力感知〟がエクストラスキル〝魔素支配〟へと統合進化しました!

 固有スキル〝魂暴食〟がユニークスキル〝暴食者〟へと進化しました!』


『ぴろん!

 称号:大罪を獲得しました!』


「……」


 よし、とりあえずステータスを確認しないとね。

 シルヴィアとミーシャが頬を上気させて、ちょっと18禁な感じになってるけど……うん、まぁ、後で謝っとこう。


「ステータス」




 ステータス

 名前:レフィー

 種族:最上位悪魔アークデーモン

 加護:なし

 称号:「原初の悪魔」「神の敵対者」「ダンジョンマスター」「大罪」

 眷属:シルヴィア、ミーシャ

 DP:2530000



 ・ユニークスキル

「付与者」「付与魔法」「暴食者」


 ・固有スキル

「魔力体」「超速再生」


 ・エクストラスキル

「鑑定」「覇気」「思考加速」「神羅万象」「魔素支配」


 ・特殊スキル

「ステータス」


 ・スキル

「魔闘術LV6」


 ・耐性

「魔法攻撃耐性」「物理攻撃耐性」「精神攻撃耐性」




 さてさて、新しく獲得したスキルの権能は……


「鑑定!」

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