第32話 ダンジョンを作ろう!

「ふぃ〜」


 力を抜いて倒れ込むと同時に、優しく包み込んで受け止めてくれるふかふかベッド!

 我が心の友よっ!!


 はぁー、気持ちいい。

 朝ご飯ついでに一仕事したし、このまま休憩がてらちょっと寝てしまいたいけど……


「よし」


 まぁ、昨日せっかく邪神からダンジョンポイントを強請った事だし。

 ちょっと頑張るとしますか!


「鑑定」




 ダンジョンポイント(DP)

 ダンジョンの設備を整えたり、モンスターの創造、ダンジョンマスターの眷属を召喚したりする事に使えるポイント。


 獲得方法

 ダンジョンマスター及び、副マスターは自身の魔力をポイントに変換する事ができる。

 ダンジョン内に一定時間、侵入者がいる場合、又はダンジョン内で生物が死亡した場合に獲得できる。

 また、死体等をポイントに変換する事も可能。

 ポイントの獲得率は対象者の魔素エネルギー量によって異なる。




 この洞窟……部屋のリフォーム分はシルヴィアが魔力を変換したポイントと、簀巻きにされてたエルダーリッチから得たポイント。

 昨日寝る前に作った冷蔵庫は丁度5万で、残りは950000ポイント。


 後々の事を考えると、堅牢な拠点は必須。

 邪神はこの場所には魔物達は入って来れないとか言ってたけど、どこまで信用できるかもわからんし。

 事実、エルダーリッチは普通に入って来てた……瀕死な上に簀巻きにされてたけど……


 とにかく! この950000で、できる限り拠点となるこのダンジョンの設備を整えないと。

 と言う訳で……早速! 出でよダンジョンタブレット!!


 ポンっと空中に現れるタブレット。

 文字通り、ダンジョンの権能を執行する事ができるタブレットだけど。

 うんうん、やっぱりこっちの方が使い勝手が良いわ!


『えぇ……何それ?』


 ふっふっふ! 昨日の夜、邪神がどっかに行ってから冷蔵庫を作った時の事だ。

 ダンジョンマスターの権能を使う時に現れる半透明なプレートよりも、タブレットとかの方が分かりやすくて良いなぁって思ったら何かできちゃったのだよ!!


 因みに、これは別に私が付与者で干渉したとかじゃなくて歴としたダンジョンが有する機能。

 ダンジョンマスターが権能を執行する際に現れるプレートは、ダンジョンマスターが使いやすいと思った形となって現れるんだけど……


 この反応を見るに、邪神も知らなかったみたいだな。

 私がいた国にもダンジョンはあったし、他の国にも存在するけど。

 今までのダンジョンマスター達は、誰もデフォルトプレートを特に気にしてなかったのかな?


『まぁ、悪魔ちゃんは地球の記憶があるけど、そうじゃない人からすれば十分にオーパーツだしね。

 特に気にしないのも至極当然なんじゃないかな?』


 なるほど。

 確かに言われてみれば、この世界にはステータスプレートすら存在して無かったし……異世界のくせに。


「まぁ、何はともあれ」


 とりあえず、ダンジョンの構造を考えないと。

 まず重要なのは、ダンジョンの形態!

 他に外見とかも弄れるみたいだけど、選択肢は大まかに分けて2つ。


「地下迷宮タイプか、塔タイプか……」


 階層を1つ増やすのに必要なポイントは、どちらの場合でも同じく10万。

 う〜ん、どうしようかな……迷う、めっちゃ迷う!

 けど、ここはやっぱり……よし、決めたっ!!


「ポチッとな」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る