第36話 ステラ教授と未来の暗黒の女王さま

「おお アリステア先生」と声をかけてきた中年の男


「こんにちは ステラ教授・・リア ナジュナジュ

アシャアシャ 


この御方は この肖像画展の企画者で 長年


伝説の白と黒の国の歴史を研究されてる教授だ」


「はじめまして こんにちは」


「はじまして こんにちは 教授」


「はじまましってええ 」それぞれに三人


「おお こんにちは リア君にナジュナジュ君 


それに アシャアシャちゃんだね 話は聞いているよ・」グレーの猫耳の

にこにこ顔の優しそうなステラ教授


「ところで・・聞いたかね あの噂

お菓子祭りに


伝説の黒の王 火竜王(サラマンデイア)と白のエルトニア姫が現れたとか・・


それに 猫耳をして 

我々に化けたアルテイシア姫に フードを被った二本足で立つ犬」


「いや あの噂なら・・」

きっとデマで そのうち消えるでしょう


と言いかけたアリステア先生だったが


「いや その噂は真実だ 間違いない! 

実は最近 発見された 黒の王アーシュランと


水の女王アルテイシア姫

それに白と黒の国の2つの国の初代の王

片腕の王リアンの日記に 記載されていたんだ!」


「・・・・」歴史に干渉しないと 言ったのに あの黒の王様は



それに 何故に・・何故・・水の女王アルテイシア姫と


白のリアン様の日記まで 記載されてるんだ!



「一つ 残念なのは 接触した 我々の人物たちが分からない事だ


一人が料理上手で

キッシュとテインベリーの果実を渡したのは 

黒の王の日記に記載されてるだが


何としても探し出すぞ・・ハハハ」力こぶしのステラ教授


「言葉は元々 この国は黒の国の言語を継いだ物だから 

通じ合ったらしいですよ ふふふ」

本当に嬉しそうなステラ教授


「・・・・」何も言えず 青くなるアリステア先生


互いに顔を見合わせ 苦笑いになる ナジュナジュとリア


まあ・・私達の事は 伝わってないなら

それで・・と思いかけたアリステア先生に


突然 とどめの一撃の一言


「あ 黒の王様のお兄ちゃんなら 

アシャアシャの頭なでなでしてくれたよ~うふ


アシャアシャの魔法がしゅごいね(すごい)って 褒めてくれたああ


はんちゃむ(ハンサム)でかっこよかった!」」

嬉しそうに言うアシャアシャ


「な・・なんと・・!」唖然として びっくりするステラ教授


「うんん~と まだ12,13歳 もしかしらもっと上かも・・かなああ 

それぐらいの子だったよ」アシャアシャ


「あ あの絵 あの子そっくりだおう! でも もう少し上!」と

黒の王アーシュランの子供時代の絵を指さす アシャアシャ


「魔法で 子供の姿になった話は 一説ではあるが」ステラ教授


青くなり 固まったままのアリステア先生


互いの手を握り締めて これまた凍りつく

リアとナジュナジュ


ここで ゆっくり ゆうう~くりと 

アリステア先生の方に向く ステラ教授


その笑顔は まさに 獲物を目の前にした獣のよう

目はギラギラと光っている


「じっくり たっぷり たあっぷりと 

御話は聞かせて頂きましょうか?


先生

それに 確か 料理上手だと言う話を聞いたよ 

ナジュナジュ君 ふふふふふ」


「はい その前に 展示会を鑑賞したのですが」


何とはなしに後ずさりながら言うアリステア先生


にこりと満面の笑顔で 

逃がすまいとするかのようにアリステアの腕をがっしりと組み

歩き出すステラ教授


「詳しい解説もしますよ・・ふふふふ」ステラ教授


「あ・・あ

有難うございます 教授」心中 少々 怯えながらアリステアは答える


「さあ 君たちも お菓子も一緒に食べようね アシャアシャちゃん」


「うわ~有難うごじゃいます」嬉しそうなアシャアシャ


「行こうか・・ナジュナジュ」苦笑いをしつつリア


「そうだね 後が何か怖いけど」引きつるナジュナジュ


「ふふっふ 我々の名は歴史に残りますよ!おめでとう諸君」ステラ教授


でも そんな事しなくても

将来の暗黒の女王さま・・こと最強の大魔法使いアシャアシャがいる


その関係者たちとして 確実に


きっかり しっかり がっちり歴史には名前を遺す運命

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る