第2話 小学三年生
「おい、たくや行くぞ!」
「おう、」
「せーの」「せーの」
2人の手から白くて小さい、希望に満ちた紙飛行機が飛び立った。
「くっそー、たくやの方が1センチ進んでる。もう1回だ!」
「まだやんのか・・・」
「10勝10敗3引き分け。たくや、なかなかやるなぁ」
「お前もな」
「なあたくや、お前はこんな紙切れの勝負で満足か?」
「どういう事?」
「俺は自分で飛んで自分で競ってみたい。」
「つまり?」
「俺は空を飛びたい!」
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