三角定規

こどもよ


その大いなる三角定規に指を通す


こどもよ


私のはらわたを、刺せ


その鋭利な三点を振りかざし


目に嗜虐的な正義を灯せ



こどもよ


その何より強い木製の武具は


ヴィランたる私を貫くためにあるのだ


傷口から溢れ出した墨のような血で


明日の希望を綴っておくれ



こどもよ


味気ない計測道具に成り果てた私に


ただ線を引くだけの私に


無邪気な夢をくれないか






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