第1話 高校入学
~3年前 春~
今日は、この水森高校の入学式。私は今日から、ここの生徒になる。ここは、文武両道を掲げている、比較的自由な校風の高校である。私もこの校風に惹かれ、入学を決めた。
「麻衣ー!」
前方から、ショートカットの女子生徒が手を振りながら走ってくる。中学校でも仲が良かった祐奈だ。
「麻衣!とうとう私達もJKデビューだよ!」
「そうだね。」
「テンション低くない!?」
「祐奈がいつも元気すぎるだけでしょ。」
「あはは。よく言われる!」
2人で並んで校門をくぐる。
「あ、クラス分け貼ってある!」
「見に行こうか。」
昇降口に貼られている、クラス分けを見る。私は7組。祐奈は5組。離れてしまったみたいだ。残念だけど、仕方ない。新しい友達作れるかな…。
「教室がある階同じだから、途中まで一緒に行こう!」
階段を上り、教室にたどり着く。ここで一旦祐奈とはお別れだ。
「じゃあまた後でね。」
「うん、また後で!」
自分のクラスに入ろうとして、扉にかけた手が止まる。人見知りの私にとって、新しいクラスに入るのはなかなか恐ろしいことなのだ。1度深呼吸する。…よし。
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