吟遊詩人コダーマのP！

リトルグレイの憂鬱

地上に舞い降りたリトルグレイ

ううん　違うの

舞い降りたって表現はちょっと見栄張っただけ

例によって　例の宇宙船ガ故障して

例の河原に墜落しタの

例のリア充バーベキュアーにこっそりまぎれテ

肉を喰い　茶をススル

ウマイウマイ

コレが地球のカルビなるモノか

ヤツらの車に紛れこんで

町まで一緒にやっテきた

宇宙でハどうしても馴染めなかったケド

地球に来たら　トモダチ100人できるかな

トモダチ100人…なんて素敵な響きなの

でもちょっと怖いかも

ソレってトモダチ？　ホントのトモダチ？

あっ、こいつは考えたらいけないやつだ

闇がどんどん深くなる

生きていかなきゃ

ボク　ここで生きていかなきゃならないの

決意したリトルグレイ　早速お店を開いたよ

リトルグレイの何でも屋さん

おキャクサマの願いを何でも叶えてさしあげマス

だってボクはリトルグレイ

神秘の宇宙パワーを操れるハズだもの　きっと

早速やってきた第1号のおキャクさん

「実は友だちがいないんです」

おっと　しょっぱなからヘビーな客人

デモおまかせを！　安心してクダサイ

ボクもトモダチがイマセンので！

ずっとずっと思ってた

トモダチってヤツがいたらいいのになぁって

いっしょにお歌をうたったり　羊の毛を刈ったりしたいの

ソウダ　いい考えがありマス

ボクとおトモダチになりましょう

それで解決　ボクもキミもトモダチGET！

「あっ、それはちょっと」

「エッ？」

「いや、それはちょっと……」

「エエッ……？」

何てことだ

オブラートに包みながらもしっかり断られた

何なの　地球人ってワカラナイ

ホロリと目から汗がこぼれる

地球人ってワカラナイな

不思議がいっぱいリトルグレイ

ちょっぴり憂鬱　リトルグレイ

きっと明日はいいことあるさ