【現実と悪夢と…】

現実うつつ悪夢ゆめと…】


 子供の頃に嫌な夢をみて飛び起きた時、それが夢だったことに安堵した


 現実の中にある自分の世界を見渡して、そこにある現実が現実だと確認して今みた夢に恐怖しつつ安堵した


 朝、昼、夕方、夜、深夜、いつ嫌な夢をみて起きても現実はそこにあった


 大人になると嫌な夢をみて飛び起きるなんてことはほとんどなくなった


 ただ、嫌な夢をみることは増えた


 子供の頃に寝ていた時、ことがなかった嫌な夢を大人になって起きている時に視るようになった


 多くの大人は視たくないものから目を背け、視ることをやめる


 多くの大人は知りたくないことから目を剃らし、知らないふりをする


 多くの大人は考えたくないことから距離をとり、考えることから逃げようとする


 みんな、悪夢は起きている時に視ている


 自身を飾り、自身を潤し、現実あくむから逃げていても本当はみんな知っている


 他人の現実あくむを知っている



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