【汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）、綺麗（きれい）な布巾（ふきん）】

　汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）は汚（きたない）いけど美（うつく）しい

　綺麗（きれい）な布巾（ふきん）は綺麗（きれい）だけど醜（みにく）い

　汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）は臭（くさ）いけど気高（けだか）い

　綺麗（きれい）な布巾（ふきん）はいい匂（にお）いだけど品（ひん）がない

　汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）は見窄（みすぼ）らしいけど誇（ほこ）らしい

　綺麗（きれい）な布巾（ふきん）は素晴（すば）らしいけど誇（ほこ）りがない

　汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）は棄（す）てられるけど使命（しめい）を果（は）たした

　綺麗（きれい）な布巾（ふきん）は大切（たいせつ）にされるけどなにもない

　汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）は誰（だれ）もが嫌（きら）う

　綺麗（きれい）な布巾（ふきん）は誰（だれ）も覚（おぼ）えていない

　私（わたし）は汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）が好（す）きだ

　綺麗（きれい）な布巾（ふきん）とは違（ちが）って懸命（けんめい）に生（い）きた証（あかし）を身（み）に刻（きざ）む汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）が好（す）きだ

　皆（みな）は汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）を嫌（きら）って綺麗（きれい）な布巾（ふきん）になろうとする

　皆（みな）は汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）の様（よう）に懸命（けんめい）なはずなのに綺麗（きれい）な布巾（ふきん）であるかの様（よう）に装（よそお）う

　私（わたし）は汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）のようにありのままに汚（よご）れた美（うつく）しい人（ひと）が好（す）きだ

　私（わたし）は汚（よご）れた雑巾（ぞうきん）の様（よう）に気高（けだか）く誇（ほこ）らしく生（い）きたい

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