自主企画用「筆致は物語を超えるか」【空に走る】
ゆあん
空に走る 自主企画ルール説明
はじめに
拝啓
皆様、夏を如何お過ごしでしょうか。
ご挨拶が遅れました、私、企画主のゆあんと申します。
はじめに、本自主企画にご興味をお持ち頂き、ありがとうございます。
皆様は、こんな事を考えたことはありませんか?
「同じ話を、別の人が書いたらどうなるのだろう――」
と。
似たような話なのに、面白いものとそうじゃ無いものがある。
同じ話なのに、伝わる時もあれば、全く響かないこともあります。
つまらないネタでも、別の芸人がやるととても面白かったりしますよね。
伝え方によって伝わり方が全く異なるように、物語も、その描き方によって玉虫色であることは、この企画にご興味をお持ちの方であればご理解頂けると思います。
ならば、その物語は何色の時が最も魅力的に映るのでしょうか。
そしてそれは、心に響く物語にすることができるのでしょうか。
それを知りたい。
そう思ったのが本企画の動機です。
「何色に染めるか」。
それを小説で言うなら、
「文章をどのように描くか(筆致)」。
――ここに一つの物語があります。
この物語は未だ、何色にも染まっていません。色の塗られていない塗り絵なのです。
皆様には、自身の手法によって、この物語を染めて頂きます。
書き上がった小説を公開し、他の作者の作品を読む。
研究し、分析し、共有する。
これが今回の自主企画の意図となります。
作品毎にはっとするような表現、ニュアンス、文法。そういったものを読み合い、コメントしあい、共有しましょう。
表現の研究を共にしましょうと言った趣旨になります。
ルールを整理すれば、下記となります。
・同じ作品名で、同じ物語を書く
・ただし脚色は自由で、文体含め作者が描きたいように書く
・参加者は別の参加作品を読み、良い点を伝えてあげる、そして盗む
このように、本企画は「意図を理解し、共有する」事で、初めて意味を成すものとなります。制約の多い中でこそ得られるものがあることをご理解頂ける方なら、どなたでも歓迎いたします。
そして、免責です。
私の考えたあらすじですから、名作が誕生するとは限りません(素材が悪いかもしれないという意味で)。
また多数の方にコメントをもらう趣旨の企画ゆえ、時には指摘が突き刺さることもあるとは思います。本企画はそこは無礼講、共に技術の発展を目指す目的となっておりますので、その点、どうか寛容にご対応頂ますようお願いいたします。作家として、受け取り側に配慮し、作家として向上心をもって受け止めて頂きたいと思います。
それでは皆様に染めて頂く物語は、次の通りです。
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