44 It...

それはいつの間にか

忍び寄ってきた

それは静かに僕の中に

澱って行くのだ

全てをその色に染めながら


重い

とても重い

腕を上げることさえできない

どんな音楽もそれを取り除けない


沈殿した

それはもう

沈殿してしまった

僕はもう動けない


音楽だけが狂ったように

鳴り続けている

それを止めることさえできない

狂ったように鳴り続けている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る