ここって天国？いいえBLの世界に転生しました。

第6話パパとの接触

その日ママは何やら用事があるとリアズさんと出かけてしまっていた。

一度私のところに来て、いい子にしたいてねとおでこにキスを落として部屋を出ていった。

リアズさんの変わりに初めてみる人が私のお世話係として来たが泣かない私を楽な相手と思ったのか何処かに出かけてしまい一向に帰ってこない…

いい加減お腹空いたなぁ～

泣けば戻っくるかな？そう思って少し泣いて見る。

「あ～あ～う～！」

誰も来ない…もう一度！

「あー！うー！」

今度は先程より大きく泣いてみると扉が開いた！

やった！誰かきた！

首を動かそうとするがまだ寝返りがうてないのでよく見えない…とりあえずこっちに来てくれるのを待つためにもう少し泣いて呼ぶと…

うそ…

そこにはジェラートが私を覗き込んでいた…

「なんだ…なぜ一人でいる？」

話しかけられるが赤ちゃんだぞ！答えられるわけないだろ！

「うー！」

抗議するとジェラートが顔をしかめる。

「なんだ…何を言っている…」

嫌そうに顔を顰めた。

それが可愛い娘にする顔か！？

あっ、いや…ここは赤ちゃんの可愛さを最大限に使おう…まだ自分の顔を見た事がないがあんなに綺麗なママから生まれたのだ…そこそこの容姿をしているだろう。

私はパパを見つめると

「あ～」

甘えた声を出してニコッと笑って見せた。

「！！」

おっ！反応があったぞ！なんか驚いた顔をしている、これは効果あったのかな？

そこでもう一度、今度はパパに手を伸ばしながら笑って声を出すと…

パパは恐る恐る私にその手を伸ばした…

大きな指で私の小さな手のひらを触る。

ここだ！

私は獲物を捕まえた気持ちでパパの指をギュッと掴んだ！

「あっ」

パパは固まるとそっと指の力を抜く…

「なんて弱い力だ…」

そりゃね！赤ちゃんだし、女の子だもんね！これでも結構な力を使ってるんだけどな！

私はやっと掴んだこの指を離すまいと握りしめると…

くぅ〜

お腹がなった…だってミルクもらってないもんね…しょうがないじゃん

「なんだ今の音は…」

パパはなんの音がなったのかわからずにじっと私を見つめている。

そりゃこんなに居たのはじめてだもんね…まさかお腹の音だとは思わないか…しょうがない

私はパパの指を引き寄せると口に咥えてチューチューと吸い出す。

「な、何を…」

パパは私の行動に驚くが…

「お腹が空いてるのか？」

「あ～！」

そうだよ！私が笑うとキョロキョロと周りを見る…するとテーブルに置かれた私のご飯に気がついた！

「確かこれを飲ませているのを見たな…」

パパは長い手を伸ばして哺乳瓶を掴むと私の口元に近づける…

まさか寝ながら飲ませる気か！

私は頑なに口からべぇと吸口を吐き出すと

「あ～！あ～！」

抱っこしろと両手を差し出す！

「なんだ？今度は…」

パパは伸ばした手を掴むとひょいと私を抱き上げた、間近でみるパパは本当にイケメンでママと並べは美男美女の理想的なカップルだ！

これでもう少しママのことを気遣えたら完璧なのに…

フーっと思わずため息が漏れた。