第23話- 古本


ある人が古本屋で一冊の本を購入した。

一気に引き込まれ寝食を忘れ没頭した。


しかしいくらページを捲っても読み終わらない、彼の目は日毎に落ち窪んでゆく。


ある日 本の裏表紙を開き、最後のページを皮をはいで作り、血文字で書き足した、"読まないで下さい" と。


そして静かに崩れ落ちた。

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