　暴力組織を討伐するため、仮面装属（ノーブル）は屋敷の前に詰める部隊と首領の逃走を阻止する部隊に分けた。組織の手足と頭脳を潰すために動いている。

　一方、仮面暴徒（ブレイカー）は新天地を目指すため、進路に立ちはだかる仮面装属（ノーブル）を倒す準備を整えていた。屋敷の敷地内に蟻（あり）の仮面の適合者（バイパー）を10人配置して、飛び込んでくる仮面装属（ノーブル）を迎え撃つ所存でいる。

　両陣営、各々の目的のため、動員していた。

　しかし両陣営の交戦を邪魔する者が突如、現れた。

　仮面暴徒（ブレイカー）が持つ100枚の仮面を狙う、ガクウ・ポルポが乱入して、屋敷の敷地内にいた蟻（あり）の仮面の適合者（バイパー）10人を倒した。風の仮面の適合者（バイパー）の姿で気絶させた。

　その後、背後に立っていた、屋敷の敷地内に踏み込んで来た、仮面装属戦闘局（ノーブル・マーシャルパーティー）の第二等級初級者（セカンド・ビギナー）であり、狼の仮面の適合者（バイパー）でもある、ウィルソン・ウールに襲いかかる。

　別動隊で動く味方のため、周囲の注意を自身に引きつけるガクウ。

　昨晩、ホコアドク随一（ずいいち）の資産家のお嬢様から落ちぶれたフランネ・フルスワットとその家に仕えていた元執事見習いのビルガー・クルクが屋敷への侵入を試みた地下通路を通り、屋敷の中に存在すると思われる目的の仮面を奪取するまでの時間を稼ぐため、彼は目立つように行動する。

　そのガクウがウィルソンと戦っている隙（すき）に仮面装属（ノーブル）の軍勢が仮面暴徒（ブレイカー）を討ち滅ぼそうと突入してきた。その集団を迎え撃つため、屋敷に控えていた仮面暴徒（ブレイカー）は飛び出し、応戦する。呼び込むことは成功したため、仮面装属（ノーブル）を駆逐するため、人員が投入された。気絶していたはずの蟻（あり）の仮面の適合者（バイパー）も立ち上がり、戦いは激化する。