第3話 魔法の才能溢れる美少女への転生

『やっぱり僕帰ります。転生はもういいんで。』

僕がそう言うと神は言う。


『そうは言ってもの、前世の身体におぬしを戻したらゾンビ化して大混乱になるからの。

適当なモブキャラとかありとかでもええか?』

うわぁ、モブキャラとかとか言ってるし、この自称神。


『じゃあ、チートスライムはいいんで、美少女で魔法の才能あふれるティーンエイジャーでお願いします!』


自称神はまた顎に手を当てながら

『魔法チート少女か。んー、まぁギリギリセーフかの。よし、わかった!』

といい、杖を両手で握りなおした。

そして何やら呪文のようなものを唱え始めた。

しばらくすると僕の身体の周りが発光しだし、その後意識が切れた。


・・・

・・・・・

・・・・・・・


『なんじゃ、もう戻ってきたのか。理想の世界に転生させてやったというのに。』


僕は四つん這いの状態から神を上目遣いに睨みながらこう言った。

『あんなの理想の世界でもなんでもない。

だいたい、言葉が全く通じないじゃないですか!』


すると神は飄々ひょうひょうとした感じで言う。

『そりゃあ別の世界じゃからの。おぬしの前世でも国が違えば言葉も違うじゃろ?』


『そりゃそうですけど、言葉が通じないと意味ないじゃないですか!』

と、僕は抗議した。


すると神は

『もちろん言葉を使えるようにおぬしの知識とか記憶をいじくってもよかったんじゃが、そうすると転生というよりは別の生命体ということになるからのぉ。』

ともっともらしいことを言う。


それでも僕は言い負かされまいと抗議を続ける。

『それに誰も魔法なんて使ってないから相手にされないし、女の子で腕力が無いからモンスターにつかまってひどい目に遭うし。。。』

転生先での悪夢を思い出し、思わず顔を両手でおおう。


『それは難儀なんぎじゃったの。

まあ魔法に限らず才能なんてものは時代の徒花あだばなじゃ。

プロゲーマーの才能だって30年前は誰にも見向きされんかったからのー。』

神はいちいちもっともらしいことを言うが僕は段々と腹が立ってきた。


『わかりました。

じゃあ次はもっと細かい条件を考えます。

それまでは転生は結構ですから!』


こうして、神っぽい存在との対話は続くのであった。

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