第28話 双子
双子の兄とは幼少期に生き別れた。その頃、地球に小惑星が落ちてきて世の中は混乱していた。生きていれば僕と同じ十七歳になっている筈だ。僕はふと廃屋の硝子に映る自分の顔を覗き込む。悲しい顔をしている筈なのに、硝子の僕は笑っていた。
「まさか……」
#140字小説
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