第7話 死神

 小雨降るビルの屋上に出ると、死神が俺の眼前に現れた。何か用かと訊くと、死神は何故か俺の魂が欲しいという。面倒なので、好きなだけ持っていけと、胸襟を開いた。すると死神は驚いたような眼をして呟いた。「魂がない人間なんて、死神みたいだ」

#140字小説

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