がらんどう

Lugh

がらんどう

夏の空が訴えかける


がらんどう

がらんどう、だと


怒鳴られているようでもあるし、

耳元で囁きかけられているようでもある


頭のなかで駆け巡る


がらんどう

がらんどう


蝉の声が体を突き抜ける

蝉の声はうるさいのだろうか


体は渇ききっている

体が水を求めても

気がつくことはない


水を注いでみたところ

渇きが潤うことはない

底に穴でも空いているのか

水は流れ落ちていく

満たされることもなく


いや、注がれていることすら

わからない


がらんどう

がらんどう

そこに、がらんどうの自分が

立っている


自分が自分を見つめている

月を見るような目を向けている


夏の空気がぺったりと

纏わりついて

離れない


がらんどう

がらんどう

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