ex02「世にも奇妙な番外編」
こんばんは。久しぶりにこのエッセイを動かそうとしている薮坂です。
いやー、色々あって書いてませんでしたねー。ツイッターやらなんやらを使い始めるとなかなかこのエッセイも書く機会がないというもの。今回は番外編と称して、身の回りで起こった不思議なことについて、助けてほしいので筆を取りました。
最初に言っておくとこの問題は現在進行形で、そして大いに悩んでます。ある意味ホラーかも知れません。怖い話が嫌いな人はブラウザバック推奨ですが、そんなに怖くないのも事実です。というのも、まだオチがないんですよね。現在進行形なので。
それでは早速行ってみましょう。タイトルは「謎のブルーレイ」です。
📀
ことの始まりは本日の朝。同僚が私の元にやってきて、一枚のブルーレイディスク(以下BDと記載)を手渡したんです。
「これ、使おうと思ったんですがブランクディスクじゃあないみたいで。うっすらと書き込んだ跡があるんです。未使用BDの保管場所から取ったハズなんですけどね。まぁ何が入ってるかわかりませんが、使用済みは使えないので渡しておきますね」
手渡されたBDの裏面を見ると、確かに書き込みの跡がうっすらついている。ほとんど線状のそれは、書き込み容量が限りなく少ないことの証左でした。
ちなみに私は今、ちょっと特殊なポジションの仕事をしていて、うちの会社で使うBDの管理などをしているんですよ。意味わからないでしょ? 大丈夫、私にも意味がわかりません。
とにかくですね、未使用として保管していたブランクBDの中に、記録されたBDが混じっていたということです。
それは個別包装されたBDではないので、 書き込み面を見てみないと使ったかどうかは一見してわからないんですよね。
まぁ、適当な人が多い我が会社です。というかデジタル機器に弱い人間が多すぎなんですよこの時代に。
愚痴はおいておくとして、多分何らかのエラーで書き込みあるいは複製に失敗したBDを、間違って未使用の保管場所に置いちゃったとか、そんな理由なのでしょう。
クソ以下スペックのPCを使っている我が会社ですので、ディスクの複製には稀に不具合が出ます。失敗しても一度使用したBDは使わないという社内ルールがあるので、失敗したBDは私が回収して、フォーマットして全く別の機会で使おうか、なんて思ってたんですね。もったいないし。
って訳で、私のデスクの中には失敗したBDが数枚あったんです。「複製に失敗しましたぁ」なんて人が前からいるので、「失敗BD置き場」を予め作っておいて、それが溜まるたびに回収していたって訳です。
で、今日渡された使用済みBDを手にした時、「ちょうどいいから溜まってる失敗BDをフォーマットするか」って久々に思い立った訳なのです。
一応、何が記録されてるか見てみるかということで、今日手渡されたそれを開いてみると、2分に満たない短い映像でした。ファイル形式はUDF。容量は約10MB。家庭用のDVD/BDプレイヤ用などに調整された、これ以上書き込めない仕様になっているディスクでした。で、問題のその映像なんですけど。
数年前の日付が記録された、砂嵐の映像だったんです。
知ってます? 若い人は知らないかも知れませんよね、砂嵐。スノーノイズともいうアレです。ザーって音とともに、白と黒の粒々で構成される、まぁ不気味と言えば不気味な映像です。知らない人は調べてみてね。
そう言うわけで、砂嵐の映像なんで久しぶりに見るなぁ、なんて思いました。で、フォーマットしようと思っても出来ない。当然ですね、これは書き込みがこれ以上禁止された仕様になってたからです。
約2分の映像を最後まで見ましたけど、ずっと砂嵐。日付日時の秒数だけがカウントアップされていく謎の映像でした。
……これを記録した意味がわからん。何かしらの映像だったらともかく、何故たった2分の砂嵐の映像をわざわざBDに保存したのか、謎でしかない。示されていた日時は2年以上前の冬の日付で、プロパティを見てもその映像はその日付に作成されたことになっていました。
まぁ、いっか。このディスクはもう使えない。破棄するしかない。
という訳で、前々から保管していた別の失敗BDのフォーマットに取り掛かりました。
全部で5枚くらいあったかな。「なんでBDに意味わからんテキスト入れてんねん!」とか「そもそもこれ未使用やんけ!」とか「壊れたファイル入れんなや!」とか毒づきながらフォーマットしてたんです。そして、最後の失敗BDに取り掛かった時。身震いがしたのです。
……今日手渡された記録済みBDと、全く同じBDだったんですよ。ファイル情報も全部同じ。つまりダビングされたディスクだったのです。
いや、まじで謎です。本日手に入れた、同僚から手渡された使用済みBDを「A」とすると、全く同じ情報を持つこの「B」は、私が数ヶ月前に失敗BD置き場から回収したもの。当然その時の詳細なんか憶えていません。
いや、本当に謎なんですよ。
未使用のBDに今回の「A」が紛れていたことも謎ですし、数ヶ月前に回収していた「B」と同じファイルだってのも謎。それが2分に満たない砂嵐の映像なのも謎だし、そもそもデジタル全盛のこの時代に何故アナログの象徴たる砂嵐映像が記録されているのかも謎。
興味を持った私はその映像を精査しました。するとですね、音声が入っていることに気がついたのです。音量を最大にしたらわかりました。
カッ、カカッ……ガコッ。
みたいな音がするたびに、砂嵐の映像が若干、白くなる。いや怖ぇよ! なにこれ!?
そして調べてみたら、デジタル映像には基本的に砂嵐映像は記録されないらしいんですよね……。基本は「信号なし」ってなるようなのです。
いや例外はあるのかも知れませんが、専門ではないのでわかりません。とにかく、謎。
もしこれが呪いのディスクだったら、砂嵐の最後の方に井戸が映し出されて……みたいな展開を期待したのですが、そんなことはありませんでした。
とりあえず2枚のBDは保管してるのですけど、意図がわからんのです。明らかに誰かが作ったものには違いない(と思いたい)のですが、意味のない映像ディスクを2枚も作成し、さらに別々の場所に置く意味がわからんのです。
いやー、怖い怖い。人間、意味不明な事象に遭遇すると「恐怖」を感じるのですね。勉強になるなぁ。
そんな訳で、BDに詳しい人がいれば是非コメント下さい。できることなら、このディスクが作られた時間が知りたいんですよね。中のファイルの作成日時ではなく、このディスクの作成日時がわかれば、何らかのヒントになると思うのです。
あと、これがもし例のサダコ的なディスクだったら、私の命はあと一週間です。
しかし絶対に、今追いかけてるマンガとか小説の結末を見るまでは死ねませんので、一週間後にサダコが出てきたら、背後からキャメルクラッチをキメてやろうと画策しています。笑
そんな訳で、特にオチもない話で申し訳ないのですが、一週間後の私の生存を願ってくれると幸いです。それでは。
2021年8月23日
まだ絶対に死ねない薮坂
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます