第4話 暗黙のルールと個人差の話 08/21
僕は帰国子女でして、過去に4年ほどイギリスに住んでいた経験があります。
帰国子女の難しいところは、ちょこちょことありますが、一つに、日本に帰ってきた時に「周りの同級生や友人の話題についていけない」という事があります。
少し前、有名な某バラエティ番組で、「外国の刑務所に入っていた人、最近の日本のニュース知らない説」みたいな内容が放送されましたが…笑 そりゃあ、刑務所のように情報統制がされていたわけではないにせよ、僕が向こうにいた当時はインターネットも今より未発達。さすが時差が11時間の、地球の裏側なだけあって、日本の物品や情報はレアで、祖父母がたまに送ってくれる小学○年生の雑誌と、漫画、アニメDVDが楽しみでした。
イギリスに行ったのも帰ってきたのも小学生の頃だったのですが、帰国時、編入した地元の小学校でクラスメイトと話していたら「マツコ・デラックス」が分からなくて心底驚かれたことがありました。
恐らく芸能人の知識はほぼほぼ全滅だったのではないですかね?
いわゆる「空気」もよく分からず、ぼんやりと掴み所のない「日本の決まり」に、長らく戸惑った記憶があります。
不文律、というやつですね。書いて字の通り、文章化されていない暗黙のルールです。
その後、現在まで9年間ほど日本に住み、色々なメディアに触れるうち、同世代とのギャップはだいぶ解消された気がしますが、今でも例えば「1998年に生まれた子供なら絶対にわかるアニソン!」などをネットで聞くと、ある時期はポッカリ分からないものばかりだったり。
これは「男性社会」も然りで、一定の時期・期間を、一定の状況・環境で過ごしたからこそ分かる、暗黙の何かって多かれ少なかれあると思うんですよね。
ただし幸いにも、「日本で生まれ育った1998年生まれ」「男性として現在日本で暮らしている人間」のどちらも、経験、思考、言動の個人差の幅には凄まじいものがあるので、僕みたいに特殊な例(笑)であっても個人差の範疇として、集団に違和感なく溶け込んで生きやすいということがあります。
日本に帰ってきた当初も、男性として暮らし始めてからも、ナイーブな僕は対人恐怖、視線恐怖気味になりましたが、時が経つにつれて、馴染む、ということが出来る様になりました。
本当は今日はもともと、前回の話が重めだったかな、というところの反動として、最近話題のお笑い第七世代にインスパイアされた僕が、「お笑いってすごいわ。あれって職人技ですよね。演技でもあるしリアルな人間関係でもあるし…暗黙のルールに塗れてるのに、とても自由だし」って事を話したかったのですが…。
脱線していつのまにやらこんな話に落ち着いてしまったので、今日はここら辺にしときます。
今回のエッセイは初の書き溜めなので、投稿日は厳密には書いた日ではありません。
これも投稿を続けるための工夫という事で…笑
最近は自分でもエッセイのネタ切れが起きないことに驚いている今日この頃です。
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