第14話 成果発表2


ナオキ「長老!いつの間に!?」


長老「ついさっきじゃよ 畑の方を見せてもらったぞい 畑の毒が減っておったわ」


「分かるんですか?ナオキは何もわかってませんでしたけど」


ナオキ「うるせー!俺も今理解したんだよ!!」


長老「水の浄化も実に見事じゃ 規模を拡大すればきっと村全体を浄化できるじゃろ それにしてもどうやったにじゃ?」


「光合成細菌にここの土の有害物質を分解するものがありましてね それを俺の能力で増やしておいたんですよ」


ナオキ「光合成?なんだそれ?」


「光合成は植物が太陽光を利用して水や二酸化炭素からエネルギーをつくることだ そして俺の見つけた光合成細菌は光合成もしつつ土壌の有害物質を浄化してくれるんだよ」


ナオキ「そんな都合の良い細菌があったとはな 信じられないな」


「細菌には無限の可能性があるんだよ これはその一つに過ぎないのさ」


長老「ほうー 植物の方に気を取られて細菌の方には目を向けてこなかったのう」


「こんなのはまだまださ この一週間で得たものはこれだけじゃない」


ナオキ「今度はなんだ?」


「この村の食料事情の改善につながる秘策だよ 時間をくれれば実現できそうだぜ?」


ナオキ「おいおい、それはありがたいがやることがあるだろ?この浄化の規模の拡大は勿論のこと稽古はどうするんだ?」


「微生物の増殖には精密な力のコントロールがいるんだよ 単純な構造ではあるが生物は生物、力の加減次第で死滅してしまうこともあってな。だが今の俺ならそれもできるつまり……」


ナオキ「お前はすでに課題だった力のコントロールができるようになった訳ね」


「そういうことだよ 指先で調節できるようになったのさ」


長老「時間を無駄にせんやつじゃのう では食料事情のほうも任せるとするかのう」


ナオキ(いつのまにか優先順位が逆になってるじゃねーか……)


こうして俺は食料事情の改善を行うことにした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る