転生者エクトプラズマー

@kikukikukikukikukikuki9

第1話 転生

「……ここは?どこだ?」




俺は見覚えのないボロイ小屋に立っていた。




「あれ?なんだこれ?どこかで見たことがある気がするけど……」




手の甲には何かわからない紋様があった。そして手には紙が握られており「お前の名前はレイトだ」と書かれていた。




「俺の名前はレイト……?」




自分が何者かわからないが、とにかくこれは何かのヒントなのかもしれない。俺はそう思い周囲を見渡す。




「とにかくそとに出てみるか」




俺は外に出てみた、そこは山だった。




「ずいぶんと山奥にいるみたいだな、これではますますどこにいるのか分からないではないか。」




そんな独り言をつぶやいていたらガサガサと音がした。後ろを振り向くとそこには腰の高さほどのイノシシが立っていた。よく見るとボロボロの小屋の周りには畑があり、畑にはイノシシの踏み跡、果物には歯型がついていた。




そして当のイノシシは俺には気にも留めず畑を踏み荒らしていた。




「.......なんだかよくわからんがこれ以上踏み荒らされるのは避けた方がよさそうだな。残りの畑の食料とイノシシの肉、山を下りるのには十分だろう。」




そう考えると俺は先の鋭い木の棒をもって構えた




「リスクはあるが首を貫けば恐らく大丈夫だろう」




そう思っていた時、俺の体は宙を舞っていた。思わぬイノシシの攻撃に俺は防御が取れず地面にたたき付けられた。それと同時に自分の体の軟弱さを知った。




「なんだこのやせ細った体は!?」




しかし今はこんなことを考えている場合ではない。イノシシが突っ込んでくる




「くっ……」




とっさに横に転がり避けるもイノシシの追撃は避けきれない、二発目はもろにくらいそのまま地に伏した。次に目を覚ました時は畑の上だった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る