お前の言葉

 お前の言葉は宙に舞う羽毛のように頼りない。お前の口から発するものは、お前の過去を、脳を、通ってきたものではない。火を触って、熱い! と叫ぶような反射的なものだ。一切の考えもなしに喋っている。お前の主張を紙に書き出してみろ。小学生の読書感想文でも、もっと読みごたえがある。語彙を増やせだの、社会に目を向けろだの、そんな高尚なことは望まない。せめて自分の生活を、出来れば周りの人間もみつめてくれ。

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