第7話 小説を書くこと

私の中の私は、腹を抱えて笑います。

「小説を書くなんて、馬鹿げている。小説を書くことで心の整理をする、なんて理由で書くなんて、小説にも読者様にも失礼だ。心の整理をしなくてはならないほど追い詰められているわけでないのに。むしろお前は、俺達を追い詰めて苦しめているのに。身近な人に嫌な思いをさせてまで小説を書くのか? 10万字書けるのは才能? 他の人はそうだけど、お前は違う。そんな余裕があるなら、公務員になってまともな仕事をしたらどうなんだ? もって稼いだらどうなんだ? 結婚したらどうなんだ? これだからお前は」

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