(三)‐4

「何か問題でも?」

 ジョージはケンの背後から言った。

「おかしいな。パネルには異常は見られない。まさか切り離されてないのか?」

「時代遅れのオンボロだからだろう。今どき自動ドッキング装置もついてない代物だぞ」

 隣のブロックからシッコの声が聞こえた。

 ジョージは手すりを利用し再び隣のブロックへ泳いでいき、無線機のマイクを掴んで言った。

「トルゲ、聞こえるか、こちらジョージ。トラブル発生だ」

「何があった」

「輸送船が分離しない」


(続く)

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