エピソード27


 私はマーフィーとメグミと向かい合う形で座った。


今も、もふカフェは営業中だ。


「はい、転生者で同じ日本人です。メグミさんとは親近感を感じますね」


親しみを込めて言った。


「私もです」


「それで何でそんなに頑張り過ぎるのかしら?」とマーフィーが聞いた。


「私も気になります……」とメグミも口を揃えた。


「私、元の会社でパワハラ受けてて。過労死で転生したんです。確か……帰り道の歩道橋の後で倒れて……」


「やっぱり」とマーフィーさんは呟いた。


「働かないと役立たずと言われ、ノルマ満たさないと怒られて。人から感謝されないと落ち着かないんです」と悩みを吐露した。


私は前の会社では感謝される事が無かった。常に労働する事は当たり前で、そういう風に見られていた。責任感が強いのだ。


「ここではノルマなんて無いわよ。それに働いてくれるだけでありがたいと思ってるわ」


「そうです。ありがとうございます。気楽にいきましょ」


 それから周りからありがとうの声が飛び、一躍人気者になれた気がした。


「今日はもふもふ達に癒されてて。シフトは午前か午後で別れてて、どっちも働く人は余裕がある人。今の森子ちゃんには余裕が無いから、ゆっくり休んで」とさとされた。


ここにいる人たちは良い人ばかりだ。優しくて、心配してくれて、厳しい事も言うことあるけど、その後には優しい言葉を投げかけてくれる。思いやりがあった。


 言われた通り、もふもふを触っていた。


「エサ、あげていいんですか?」


「いいわよ」


そうしてログインボーナスのもふもふに1回触るをクリアし、エサをあげた。そしたら、癒物が一斉に群がってきた。


美味しそうに食べている。


“モシャモシャモシャ”


“ワシャワシャワシャ”


食べてる音が動物そのものだ!


その食べてる姿をじっと見つめていた。


そしたら、マーフィーさんに

「こちらがメニュー表です」とメニュー表を差し出された。


えっ!?


「いいんですか?しかも無料で?」


「はい」


ベリーティーを注文した。あとショートケーキも。苺は私の好物だ。前世でも同じだった。


「苺が好きなのね」笑顔で目配せされ、応対された。


その笑顔に安心できた。


 すぐに注文品は来た。


「こちらがベリーティーとショートケーキです」恥ずかしそうに提示するのはメグミだ。


「ありがとう。美味しく頂くね」


「はーい」


もふもふ癒物に癒されながら、美味しく食べたり飲んだりしていると……


「いらっしゃいませー」


見覚えのある顔の人がぞろぞろとやって来た。


そこにはオズさんやアルドさんやシルクさん、アレクさんの姿も――


何でここに!!イケメンがいっぱい来たんですけどっ!!






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