そうだ




そうだ 僕は恋をしたいんだ




できれば 


僕好みの顔で


僕好みの躰のラインで


僕好みの声の女性がいいけど


そうじゃなくても たぶん 大丈夫


恋に落ちてから いろんなところを好きになればいい




喋る話題もなんでもいい


いっそのこと ろくに喋らなくたっていい


お互いが黙っている間の時間を窮屈に思わなければいい




お酒は飲めた方がきっと楽しい


僕だけがお酒を飲んでいると きっと 僕だけが饒舌になる




その先は




その先は 彼女の家まで送ってもいいけど


ドアの向こうに二人で入れたほうがいい



そのドアのある部屋に行く前に


僕はきっと彼女に表明するから



「あなたに恋に落ちました」



って





この歳で この容姿で この立場で 


そんなことを妄想するかなあ




って 残念ながらしちゃっているんだよね






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