8/8 情報に触れる人間なら必読? 『ファスト&スロー: あなたの意思はどのように決まるか?』
体調を崩しており読み切れた本がなかったので、とりあえず前読んだ本を書いておきます(だから日記とは)。
『ファスト&スロー: あなたの意思はどのように決まるか?』
著者 ダニエル・カーネマン
本書はノーベル経済学賞を受賞したカーネマンによる行動経済学の本です。しかし経済学とはいっても、サブタイトルの通り心理学の本として読んでも楽しめます。
個人的には本書は考え方を一変させられた本です。特に情報に触れる姿勢が大きく変えられました。
本書は人間は合理的に見えて、どれだけ突発的な思考によって物事を決定しているのか、判断ミスはどのように生まれるのかというのを順に紐解いていくものです。ヒューリスティクスやバイアスといった単語を用いて、人間が合理的な生き物ではないということを徹底的に書いていきます。
私は本書を読んでこれまでの自信を良い意味で完膚なきまでに叩きのめされました。人はどんなに気をつけていても諸状況に影響を受け、見たいものしか見ることができないということが示されたので、もはや誰が正しいことを言っていて誰が間違ったことを言っているのか、自分の意見は偏見ではないか、と。
そりゃあもうのめり込むように読みました。
ということで、感動度は★★★★★です。難点といえば、話が脇道に逸れるというほどではないものの、やや文章が冗長な感じはしましたね。しかし情報に触れる上で、人がどれだけ客観性とかけ離れた判断でそれを認識しているのかが分かる超名作(私見)です。
特別難しい用語は一切なく、あったらそれはその章で説明される主題なので読みやすさは保障します。「みんな騙されやすすぎ、真実を知らないんだよ、馬鹿だなぁ」とほんの少しでも思っている方や、「自分には何も分からない、何でみんなそんな自信満々なんだよ」と思っている方にオススメです!
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