大きな溜め息が聞こえて顔を上げると、紅林さんが苦笑しながら涙を拭ってくれる。

「…まさか付き合うのに国家資格とか言われるとは思わなかったな。」

「…いや…その…。」

「俺、バツイチだよ。早川さんより結構年上だし。おじさん。」

「そんなの関係ないです。誰にだって失敗はあります。」

「ははっ。失敗ね、、、」

「ごめんなさい。」

紅林さんが私の頭をポンポンしながら静かに笑う。

私のこの状況が一番の失敗だと思う。

失言もいいとこだよ。

本当にごめんなさい。

「まいったな…。」

そう言いながらも、私を見て優しく笑った。

それが紅林さんの答えでしょうか。

私はまだ好きでいてもいいですか。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい