09

翌週、紅林さんに電話を掛けると、図面管理課に来たのは大島さん。

ちょっとがっかりな気持ちになる(大島さんごめんなさい)。


「大島さん、インフルエンザだったんですね。大変でしたねぇ。」


「マジ死ぬかと思ったよ。てか、何で知ってるの?」


「紅林作業長から聞きましたよ。大島さんの代わりに書類取りに来てくださったので。」


「まじで?作業長が?」


なぜかすごく驚く大島さん。

何かおかしなことを言ったかな?


「人に仕事振りまくる作業長が自ら来るとかありえないよ。」


「そうなんですか?」


「…もしかして早川さん、気に入られたんじゃない?」


「えっ!」


大島さんがニヤニヤするので、何だか恥ずかしくなってきて勝手に頬が熱くなる。

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