第9話 おっぱいが触れた瞬間の感度は○○○○倍

 里見がロリコンと発覚したその日の放課後。

 約束通りに宮本さんの部活見学に付き合うことになった。

 結局藤沢さんは「二人で行ってきなよー」と言って帰ってしまったので、宮本さんと二人っきり。

 今は本校舎から連絡通路を渡って、部室棟へと向かう最中である。


 この学校は本当に敷地が広い。

 学校案内によれば、

 四階建ての本校舎。

 一般開放されている図書館。

 運動部部室棟、文化部部室棟に合宿用施設。

 体育館に屋外・屋内プール。

 運動場は四つ。校舎の近くにある授業用。野球部用、陸上部用、その他の屋外部活用。

 柔道場、剣道場、弓道場、体操場、テニスコートに土俵まであるそうだ。


「探検したら何日かかるだろうね」

「どうだろう。放課後だけなら一週間はかかるんじゃないかな」

「一緒に探検する?」

「宮本さんが回りたいなら」


 どちらかが言葉に詰まったりすることも、一緒にいて気まずいということもないこれは、良い雰囲気と言えるんじゃなかろうか。

 出来過ぎってくらいに順調な高校生活のスタートを切れている。

 これは宮本さんのBおっぱいを揉める日も近いかもしれない。

 そう思うと、おっぱいに視線が行ってしまう。

 この手頃なサイズ。たまらん!!

 服の上から鷲掴みにしたい。

 あわよくば襟元から中に手を突っ込みたい。

 そんなことを思っている間に、文化部部室棟に辿り着いた。


 僕ら以外にも人がいたので、流れで一緒に部室棟に入る。

 本校舎と同様、土足で入っていいようだ。

 入口の正面に案内板があって、そこで教室の場所を確認すると目的地は一階の左手側奥にあったのでそちらに向かう。


 園芸部、写真部の部室を通り過ぎ、その次が美術部。

 各部室の前には机が置かれ、そこに生徒が一人か二人座っていた。

 近づくと机に置かれた紙とペンを取るんだけど、通り過ぎると置いてしまう。

 多分新入生の案内役を任された先輩たちなんだろう。

 すみません。目的地はこの奥なんです。

 その目的地である美術部の部室前にも、エプロンを着けた一人の女生徒が座っていた。


 うん、Cはあるな。

 顔も切れ長な目をした綺麗系でなかなか。

 そんな風に観察しているが、向こうはこちらに気付く素振りがない。

 なにやら手元の紙に書いている。

 いや描いているのか。

 流石美術部。手が空いた時間で目の前の風景を描くくらい絵が好きな人なんだろう。

 横から近づいていくが、なかなかこちらに気付かない。

 描いている絵が見える位置まで来たので、手元を覗かせてもらった。


「うっま」


 廊下から見える外の景色の絵なんだけど、繊細というか緻密というか、なんて表現するのが正しいのかわからないけど、とにかく上手いと分かる。


「私も見たぁい」


 宮本さんが僕の腕を掴んで、絵を覗き込む。

 ああああああああああああああああ制服の生地越しに柔らかい感触があああああああ。おっぱいが腕に当たってる。いやっほぉおおおおおおおおおおおおおおおおい。


 幸せの絶頂の中、全神経をおっぱいが当たっている腕に集中させる。

 これがおっぱい。

 当たった瞬間に、生地越しでもそれだと分かる柔らかさ。

 下半身の息子に一気に血が流れ込む。

 駄目だ。こんな場所でちあがるんじゃない、息子よ。

 隠そうとすれば前屈みになるか、手で不自然にならないように抑えるか。

 だがそんなことをすればこの幸福の時間が終わってしまう。

 どうすれば、どうすればいいんだ。

 

 そんな思考と並行して、もっと強く当ててくれないだろうかという欲望も湧いている。

 むしろこちらから腕を動かして突いてみるか。

 いやそれだと腕を離される恐れが。

 もっと、もっと味わいたい。堪能したい。だというのに動けないこのジレンマ。

 歯痒い!!


「わぁ、ホントに凄い上手ぅ」


 宮本さんが感想を言いながら、僕の腕を強く抱いた。

 身体を電流が走り抜けたかのような衝撃が襲う。

 ふぁああああああああああああああああああああああ。

 悪魔的柔らかさ。圧倒的幸福。

 顎が尖っちまいそうだ。


 宮本さんは喋り方とか、仕草とかを見て小悪魔系かと思っていた。

 だが違う。

 あんたはんは天使や。小悪魔なんかやない。おっぱいとはなんたるかを伝えるために天が遣わしたほんまもんの天使じゃあ。


「あなた達、入部希望者?」


 宮本さんの声に、絵を描いていた女生徒が顔をこちらに向けた。


「入部って言うか、見学したいんですけどいいですかぁ」


 僕の腕を離して、女生徒に向き合う宮本さん。

 あぁ、幸福は突然やって来て唐突に去っていく。

 なんて無情。

 とりあえずおっぱいが当たっていた左腕を右手で押さえる。

 間接おっぱいタッチもしながら、感触を心に刻み込むんだ。

 今日の事を僕は忘れない。

 初めて肌でおっぱいを感じた今日という日を。


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