第37話 カラスの住処
結菜は晏慈から連絡を受け
玄関先で腕を組、怒りを
抑えていた。
ハワイから帰って来たら
ナント晏慈と琴がくつっいていた。
晏慈なら安心かもと結菜は思った。
結菜のマンションに、
ノコノコ現れた光寿郎は
バーンと空いたドアに怯んでしまう。
いくら愛しい彼女と言えども
ビビる、くらいのド迫力がある。
5歳も俺の方が上なのに惚れたが
負けとはよく言ったものだ。
結菜は冷たい笑いを浮かべ品定め
するように下から上へと
視線をはわせた。
1箇所でジッと止まり
「ふう〜ん。
お疲れさん。」
結菜は俺の股間を見て薄ら笑いを
浮かべながらポッンと呟いた。
「だから・・・誤解だよ‼
ここも(股間)疲れて無いって‼
使って無いって‼」
俺は手で股間を抑えながら叫んだ!
「ごめん結菜‼」
「なに?(笑)」
結菜は分かっているくせに
ワザと聞いてきた。
結構意地悪くなってきた。
「さ、桜とハグした事‼」
「ハグ?したんだー
何処でだょ‼(・д・)チッ」
「え、あ💦ビーチで💦‼
ち、ちがったか?」
「じゃぁ(•́ε•̀;ก)
・・・キスしてた時か?ー」
光寿郎はチョッチ不安😥‼
「は‼キス?
いつ‼ 何処でダヨ‼」
「ハツしまった😫
あ、挨拶程度だよーw
知らなかった・・・のか?ヤバ」
「はぁ〜
いい加減にしろよ‼
あと未だあるよね〜ぇ光寿郎」
「あと?あと・・・?
あ‼友達と飲みに出た事?
それぐらいイイだろ」
「飲みにまで行ったのか?
Σ(-᷅_-᷄๑)イラッいい加減にしろよ!
まだまだあるよねぇ〜」
「ぇ?は!なに?」
仲良くデートしてたやんけ‼
💢💢💢ムカッ
「あ、あれは
御飯食べただけ‼」
(°ㅂ°💢)まだまだあるよねぇ﹏ w
「桜の花びらのイヤリング🍃🌸
いいなぁ 欲しかったなぁー
要らんけど😝💦テヘッ
たっかーいの買ってもらって、
似合うって言われたいなぁ。
早くそんな彼氏私もほしいー
桜さん見たいに
よく似合うよ。って言って
貰えるようなカ、レ、シ、が
ほしーぃ。」
「・・・俺、頑張るよ!
今までの事謝るし
傷つけていたのなら本当にごめん。」
「別にいいし、頑張るなよ!
意味ないしー
私も同級会にあるんだよねぇー
久しぶりだし楽しみなんだぁー
私もお年頃だし
ハグOK、飲みOK、朝帰りOK
キス😙OK
男友達と街ブラなんて楽しソー
あ、ああ、光寿郎は婚約者
出来たんだっけか?
私とはカンケー無いし彼氏つかまえ
るの本気出しちゃう...ぞぉ♡」
「は?同級会?ってなに?
何時?キィー」
「おっしえなーい
アンタになんで教え無いと
いけないんダッケェー」
「聞いてないぞ、何時だよ‼」
しつこいくらい聞くので
ここはガツンと言ってやった‼
「シーラナイッ‼
教える義務ありません。
他人にはプライベート話さねーよ‼」
👏👏帰れハイ 帰れハイ 帰れハイ👏👏
手拍子で追い返す。
「いいか‼ 同級会行ったら
終わりだからな‼」
「はあぁアホでっか!!
終わりだからな?はぁ?
何上から言ってんの!!
何時まで彼氏面してんですかー
終わってますよ〜
光寿郎はモト彼
分かった?モト彼‼
もう1回言おうかぁー
📣も・と・か・れ・」
「( Ŏ﹏Ŏ)うぐぐ…」
慌てる光寿郎をザマ━━━━と
思いながら斬り捨てる!
「じゃこれで‼」
「待て待て待てって‼
本当に結菜の勘違いだって‼」
閉めようとしたドアが閉まらない。
28・5の光寿郎のデカイ足が
ドアに挟まって閉めれない‼
ドアをガンゴンガンゴンぶち当てて
閉めようとするが足は動かない。
48キロの体重を足に載せるが
ビクともしない。
「閉めれないじゃーん。
得意技かよ💢💢💢‼」
「帰ろ、な‼」
「イヤイヤイヤここ家だし!
私も本気で彼氏探すから
梅か、モモか、ん?
さくらだよ。‼
そうそう、さ・く・ら・と
お幸せにぃ﹏ w」
「嫌だ‼
桜は何度も言うけど
幼馴染なんだよね‼特別な‼
違う、いや違わないけど違う。
姉弟見たいに育ったんだ‼
婚約者じゃない‼
どうしたら許してくれる?」
結菜は頭の中で前もこんな事が
あった事を思い出した。
あの時は死んで‼そう言った。
そしたら光寿郎は手首を切った
っけ?
前の事が教訓になって
言葉には慎重になる。
「光寿郎ここは日本で一夫一婦制
なんだよ。
無理でしょ?出来ないでしょ
桜さんと縁を切るの・・・
なら桜さんにしなよ。
私、女と2人きりで何日も過ごす
旦那は要らないから・・・。
インスタみた?
もう桜さんと光寿郎は
公認の仲だよ。
パーティのラストダンス
イイネの回数見てみなよ!
今更私が彼女から光寿郎を取り
上げたみたいじゃない。
観念して桜さんにしなよ。」
「俺はそんな事一言も
言って無いって‼
ブログでちゃんと説明するよ。」
「確かめなよ。
海外からもいっぱい来てるよ。
仏語、中国語、韓国語、イタリア語
さすが九条家の跡取りだね。
皆ちゅうもーくだよ。
ァ,、'`( ꒪Д꒪),、'`'`,、
ついでに私も押しといたイイネ‼」
「結菜、聞くけどホンキ?」
「う・・・うん。
本気だよ。
住む世界ちがわない?
アンタは、酢味噌かけ御飯くえる?
タコの刺身にかけた残りの
酢味噌捨てるでしょう。
アレ美味いよ﹏‼」
「美味いなら食えるさ!」
「じゃあさぁー
刺身についてる刺身のツマ食える?
捨てるでしょう。
アレね、シャブシャブして
食べたら美味いんだよ。」
「今日から食うよ
残さない!」
「∵ゞ(´ε`●) ブハッ!!
嘘つけーぜーったい残すし
あんな0が並んだイヤリング
ススツとお買い上げで彼女じゃない
桜さんにポーンとプレゼント
できる光寿郎だよ。
無理無理無理‼」
2人の間に沈黙が広がる。
「何を言ってもムダなんだな‼」
「そー
そー無駄無駄無駄‼」
「そうか‼」
「もういい?」
ドアを締めかけたとき光寿郎の足が
グイッと入って来て
「最後に別れのキスさせて‼」
「えーやだよ!桜さんに
してもらえバ━━━━━ア
チュッ(๑^э^๑)♡って‼」
「最後だから・・・‼」
"「そんな事したら、金とるから!!」
と戸惑っているとふと伸びて来た
手に抱きしめられて動けない!
ン〜んんんぷふぁ〜
角度を変えてぷふぁあああ
熱く長いキスだった。
光寿郎は結菜の唇を親指で撫でて
寂しそうに笑った。
結菜も寂しさを呼び覚ますような
キスだった。
最後と思えば結菜も求めてしまい
我を忘れそうになった。
クスツ
光寿郎は優しく笑った。
「じゃあ、元気でな‼
今まで悪かった。
でも結菜の事ホンキだった。
心の底から愛してた、いや
今もこれからも愛してるよ。」
光寿郎は全て諦めたような辛そう
な顔をして
フラフラと1DKのマンションの
コンクリートの階段を、降りて
行った。
しばらく見送っていた結菜は
光寿郎の寂しげな微笑みに
怖い雰囲気を感じた😱💦💦
光寿郎は、軽く手を上げ結菜に
手を振り、車に乗り込むと
エンジンの音がして
猛スピードを出して走り出した。
えっ💦や、やめてー💦
止まってー
待ってー待ってー
結菜は裸足で飛び出した。
追いつけない
しばらくしてガシャンガシャン
ガシャンギーギーキーッ
高く響く金属音が響いた。
え・・・
あ、足、足が震えて動かない!
結菜のマンションからあまり
離れて居ない!
早く、早く行かないと
光寿郎が死んじゃう
ガクブル💦
ど、ど、どうしよう
気持ちは焦るがアスファルトに
足が吸いつかれたように動けない!
「光寿郎が・・・💦
光寿郎がァー」
ああ、行かないと行かないと
し、しんじゃう。
震える足は気持ちと反対で
動けない‼」
結菜の横を救急車がけたたましい
音を鳴らしながら
追い抜いた。
赤いパトライトが点滅してる。
其れを見た時ハツと我に帰り
走り出した。
ハアハアハアハアハア
光寿郎の黒い車はガードレール
を乗り越えて電信柱に直撃していた。
其れを見た結菜はガタガタ震え
ながら光寿郎を探した。
車から抱え出される光寿郎を
見て叫んだ!
「彼、彼を助けてください‼」
涙がポロポロこぼれてくる。
「な・・・泣くな・・・ゆい、結菜
な、泣かない・・・で・・・」
光寿郎の血で染った指が
結菜の涙を拭こうとのばして来る。」
「ごめんなさい、ごめんなさい
私の方が光寿郎を好きなの‼
私のヤキモチなの😭💦
ほんとよ本当
私の寿命を分けてあげるから
生きてよー
死なないでよー
置いて行かないでー٩( >̶̥̥̥᷄д<̶̥̥̥᷅ )۶
何でも何でもするからー
何でもゆうこと聞くからー
愛してるのぉー
ほんとうよー
お願いお願い‼」
光寿郎は動かなくなり担架に
乗せられ救急車に乗せられた。
一緒にこれますか?
と言った隊員のお尻をキュッと
気を失ったハズの光寿郎の指が
つまんだ。
隊員は「は?」
光寿郎はウインクをして
「このまま出発して下さい。」
と一言隊員に向かって呟いた。
隊員は泣き叫ぶ結菜に
受け入れ病院が分かり次第
連絡しますので電話番号をお願い
します。」
「彼は大丈夫ですよ‼
助かります。断言できますよ、」
結菜に番号を聞いて何かを悟った
隊員はソソクサと救急車に乗り込み
「まあ、大丈夫そうですが
一応病院いきましょうか?」
そう言うと又けたたましい
サイレンを鳴らし走りだした。
「もうすぐ着きますよ!
血圧正常
浮腫なし
頭の血も止まりましたよ。
絆創膏でもいいでしょう。」
「大丈夫そうですね笑
あとは医師の診断に任せ
ましょう。」
そんな軽いキズとは知らない結菜は
泣き叫びながら椿に連絡した。
椿は既に連絡が来ていたようで
慌てた様子は全然無く、落ちついて
いた。
(そりゃ光寿郎自ら椿に連絡
をしていたから当たり前だ‼)
ハワイで多忙な日々を過ごし
眠れぬ夜を過ごし
前倒しで慌てふためいて日本に
帰ってきた光寿郎は疲れ切った
身体を休ませるように
眠っていた。
結菜の泣き叫ぶ声で
結菜から愛の告白を受けたので
安心して今までの疲れがドッと
出たのだろう。
朝7時、目が覚めた。
しっかりと手を握りクスンクスン
結菜は未だ泣きべそをかいていた。
「結菜?
・・・どうしたんだ?
元彼の見舞いか?」
全然弱つて無いのにワザと弱々しく
尋ねてみる。
「チ、ヂガウヨォ😭💦ー
大事な彼氏のお見舞いだよー」
“Ψ( Φ∀Φ)Ψィヒヒマジか?“
また弱々しい声で聞いてみる
「俺・・・の・・事
嫌い・・・なんだ・・ろ
無理す・・・んな・・よ。」
結菜の涙を拭こうと手を伸ばす。
「うん、ごめん!嫌い・・・」
ゲッ!!💦ソンナァ
「私に心配かける光寿郎は嫌い
だからもうこんな事しないで・・・」
つい光寿郎はガバッと
起き上がり結菜の手をガシッ
と掴んだ。
「結菜がいてくれるなら
絶対、ぜーったいしない‼キリッ」
「え‼ あ‼ はぁ‼」
バキッと音がする程抱きしめられて
「このまま窒息するか
俺のものになるか決めて‼
俺は🐺本気だぞ!
🐰ちゃん。」
唇をブチュッと吸い付き
息を出来ないようにふさいだ。
愛の半殺しだ‼
ン、ン、ン
光寿郎の、股間の〇マを💢💢💢鷲掴み
我慢⁝( `ᾥ´ )⁝⁝( `ᾥ´ )⁝比べ
死ぬか、使い物にならなくするか
我慢⁝( `ᾥ´ )⁝⁝( `ᾥ´ )⁝比べ
どっちが勝つんだろう。
ぷふぁぁぁー
ハアハアハアハアハアゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...
2人は同時に離れた。
イテイテイテータ〇
光寿郎はゴロンゴロン
ベッドの上で半回転を繰り返す。
「バッ馬鹿め
いっちょやられたら
3っやり返せだボケ(笑)
爺ちゃんの口癖だ‼」
「うううぅぅぅー
お前のジーちゃん最強だな‼」
「勿論!
女の子だからナメられないように
って色々教えて貰ったヨ
勿論、琴もね。(^凹^)ガハハ
ジーちゃんの教えを、
アンタで試す楽しみが増えたワ」
「えッ!?未だあんのかよ!」
結菜はさっきのいじらしい
泣きべそ顔とは違い
意地悪そうな顔をしてニヤニヤ
して俺を見た。
「俺で試す楽しみが増えたって
言ったな、な‼言ったな・・・‼」
ガバッ
「だ、駄目‼ 病院、病院」
所構わず要求してくる光寿郎に
退院しないと‼
未だ検査がアルのよ。」
とキスだけで我慢させるが中々
キスも終わらない!
30を超えた健康な男子なんだから
仕方がないのカモしれない。
検査の為一日入院になった
「性行為は出来ません」
先生にお願いしてストップをかけて
貰ったが検査の結果異常無し
だったので夕方退院した。
光寿郎はウキウキ
迎えの車の中でも結菜の手をガシッ
と離さない。
「き、今日は安静に寝とかないと
・・ってか
ヤル気マンマンじゃん。」
光寿郎のマンションに着くと
桜さんが立っていた。
「桜・・・?」
「お祖母様に付いて来たの!
光寿郎が怪我したって聞いて
無理にお願いして・・・」
結菜とヤリたかった光寿郎は
つい声を荒らげた。
「桜・・・
俺は結菜が好きなんだよ。
ブログやSN〇で騒がれてて
炎上するかも知れないけど
俺は正直でありたい。
大好きな人を誰にも
渡したく無い‼」
「私も、光寿郎を誰にも渡さない!
提携の話が流れてもいいの?
随分な損害が出るわよ!
NY支社大丈夫かしら・・・( ˆᴗˆ )
心配にならないの‼」
光寿郎は車の中にいる結菜を
心配しながら
「そんな弱っちい九条じゃ無い‼
心配は要らない‼」
「そう...気が変わらないと
良いけれどヾ(  ̄▽)ゞオホホホ」
「桜・・・お前変わったな?」
「仕方ないわよ。
欲しいものを手に入れるため
少し残酷にもなるわ
犠牲は付き物よ。」
ドアがボンボンと反動するが
光寿郎が開けさせない。
「駄目になったら又頑張るサ。
でも結菜は頑張っても手に入ら
無い、今の俺がお前が頑張っても
お前の手に入らないようにな‼」
「・・・NY支社と小娘を
天秤にかけるの?
頭おかしくなった(笑)?」
「権力に物言わす、お前の方が
頭イカレてるぞ‼(`✧ω✧´)
俺を取引の道具としか思わない
奴に、コビたりしない。
俺は九条光寿郎だ、好きなオンナと
添い遂げる。
決定事項だ、揺るがない!」
「株価ガタ落ちになるわよ。」
「が、なんだ‼
気の済むようにしたら良い!
俺は子作りに忙しいんだ
用が済んだら帰ってくれ、
ホテル取ってないなら案内させる。」
桜はワナワナ震えながら
タクシーに乗り込んだ!
こんな別れ方をしたが幼馴染だ
二人、SPをつけて危なくなったら
手を貸すように言い付けた。
結菜は車を降りると光寿郎に
「馬鹿・・・じゃん。」
と抱き付いた。
「心配しなくていいよ笑
俺を信じて居てくれたら
それでいい。」
結菜を失う程苦しい事は
ないんだから(*˘ ³˘)♡ちゅっ
「うん。
酢味噌ご飯も食べなきゃだね!
カラスの住処に来るんなら・・・
光寿郎貧乏になるかも
しんないよ。」(笑)
「だな!笑笑」
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