第28話 アメリカの期間限定の恋人

金曜日、マイクが家迄迎えに来た。

森中も誘ったが


「仕事が、詰まってます」


と断られ愛莉は乗り気だったが

上司の森中が仕事してるのに・・・

行けるワケも無く


愛莉は森中の仕事を割り振られ

俺、一人で参加になった

仕事関係者はマイクだけ。


あー久しぶりに味会う開放感‼

仕事からも解放された。

マイクがホテル迄迎えに来て

くれたので遊びスイッチが

ON。


オープンカーで久しぶりの

ロサンゼルスの風を

真正面から受ける。


故郷はいつになってもいいもんだ。」


40分位走るとマイクの自宅に着いた

らしい。


煙がモウモウと上がり若い男女

が盛りあがっていた。


「マイク、おかえりー」

それを合図に人が集まってきた。


「皆、紹介するよ。

日本人で光寿郎だ・・・

僕のビジネスパートナー‼」


ヒューと声が上がり

「よろしく光寿郎、俺ダニエル

俺ブライアン、俺はウイル」


「よろしくね私、サラ

私メアリー、私キャッシー

私アシュリーよ。」

次々挨拶をうけたが最後の

アシュリーはすごい美人だった。


「どーした光寿郎?

アシュリーが気にいったか?」


マイクが肩に手を掛けながら

冷やかしてくる。


「え?💦アハハ美人だな?」


「だろ‼ 仲良くなれよ。

アシュリーも満更じゃないみたい

だし。」


「ああ、でも日本に彼女いるし

残念だけど・・・」


「そうか、

じゃあいい友達に

なればいいサ

アシュリーは凄くいい子なんだ。」


みんなで肉を焼いたりピザを

焼いたり、初めて会ったが

フレンドリーに楽しく一日を、

過ごした。


俺はアシュリーと写真を何枚も

とってちょっとした恋人気分

を味わった。


軽いキスは挨拶挨拶‼

深い意味は無い‼



結菜は九条コンツェルンと

American7がビジネスパートナー

になった事を大大的に広まり

九条財閥公式サイトで知った。


日本からスクープ狙いに記者が

日本を飛び出していた。


カシャカシャカシャカシャ

アシュリーと光寿郎のキス

が一面を飾った。


そうとは知らない光寿郎は

アシュリーとデートを重ね

ついには休暇を、三日伸ばす

事にした。

全ての電話にも出ず休暇を謳歌した。


カリフォルニア迄足を伸ばし

アシュリーと期間限定の恋を

楽しんでいた。



「もしもーし結菜?」


「夏帆、何の用‼。

もう貴方に会いたくもないし

用事もないよ。」


「ふふーん。

光寿郎さん浮気してるよ。

いや本気かも、結菜が浮気相手

じゃないの?」


「失礼じゃないの!

いい加減なこと言わないでよ‼」


「じゃあAmerican7のマイク

のブログ見てみなさいよ!

イイネがいっぱい着いてるよ」


ブチ


「え?・・・💦」

結菜は急いで検索してみた。

アメリカはお昼のはず。


そこにはBBQを楽しむ、光寿郎の

姿があった。



何人もいたけど



栗色の髪をしている可愛らしい

女性と光寿郎がこれでもかと

いうくらいくっついて写っていた。


「しゃ、写真くらい

とるんじゃない、それに

沢山いるじゃない!」


次の朝、憂鬱のまま 会社に向かう。

結菜が本屋の前を通ると

光寿郎の写真が目を引いた。


🚲キーツ

チャリを横付けして

本屋さんへはいる。


パラパラパラパラ?

パラパラパラパラパラパラ


九条財閥御曹司に

アメリカ人の恋人現る‼

深夜のデート

キスする写真が一面を飾って

・・・いた。

結菜はヘニヤヘニヤと座り込んだ。


「舌の根も乾かぬうちに・・・


あんニャロメwww」


"どうしようか?"


あーもうダメ、アウト‼

結菜はその日仮病を使い二、三日

休みを取った。


堪忍袋の緒がスパ━━━━━━ン

とキレ-✂た‼

切れてしまえば即行動、光寿郎

の口車には乗らない!


乙女の純情を何度蹴散らせば

気が済むんだろう。

浮気癖を知りながら信じる

私もどうかと思うけど・・・


あー、ブラック〇〇ブランを

食べ食べ気を落ち着かせる。




隣町に新しく出来た、

賃貸マンションの1DK8万円

を借りた。

新築でセキュリティがバッチリ

家賃が倍額だったけど急いで

入居する為には、いたしかたない。

保証人には美乃の旦那さんに

立ってもらった。


随分会社からは遠い‼

家賃も・・・💦


又バイトすれば払える。

引越しを考えて三日のスピード

で引っ越した。


物と言えばあまり無い

ソファーベッド

テーブル、レンジ、大きめのやつは

これくらい?


靴箱もダンボールだし、服は

ダンボールに三個分


意外とこじんまりとした生活、

会社からは偉く遠くなったけど

マイカーがいい具合にあるし

自転車は近くに買い物に使えば

いいや‼


結菜は早く光寿郎と縁を切る事

しか考えていなかった。


あいつは彼女が1人じゃ

満足出来ない男ヨ


前からセフレ三昧だったじゃん。

1人に絞るのは最初から

無理があったんだ。

今日から思う存分遊べばいいサ。



アシュリーと過ごした数日は

楽しかった。


「またね、光寿郎」


「ああ、寂しいけど数日

ありがとう。

又ロサンゼルスに来る時は

連絡するから・・・」


「今日から友達ね。」


「うん、楽しかったよ

有難う。」


俺はアシュリーとハグを繰り返し

別れを告げ、久しぶりに携帯の

電源をいれた。


らい〇、メール、着信の嵐

森中からは「連絡ください」

がずっと入っていて

知り合いからは

「上手くやったな‼」

とか

「美人じゃないか」

とか

「もう日本には帰らないのか」

とか?訳分からない事が並ん

でいた。


森中と愛莉は先に帰っていた。

彼等は社員で仕事がある。

手厳しい森中は愛莉を容赦なく

コキ使っていた。



「もしもし、森中?

何かあったのか!?」

何事かと思い森中に連絡を

いれた。


「ああ、お疲れ様です、明日

お帰りですよね。」


「おう」

「休暇は楽しかったみたいですね。

こっちは対応に追われて大変

なんですよ。」


「ん?対応?」

やや冷ややかな森中の声を

気にしつつ、


「何かあったのか?」


「今から雑誌記事を送ります。」


「雑誌?記事?」

なんの話かと疑問に思ったら

携帯に送られてきたモノは

この三日間のアシュリーと過ごした

旅行や腕を組んで親しげに

している一部始終が写し出されて

いた。


Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!

「これって結菜も見た?」



「日本中が知ってますよ。

お昼のワイドショーで騒がれて

ますからね。

結菜さん1人知らない事は

無いと思いますよ。


TVでBBQの写真ですが

専務と彼女が手を繋いでいる

ところズームしてましたよ。

皆ビックリ

してザワザワして、本当かどうか

電話がジャンジャン来てまして



さすがにやばいですよ。

あれは恋人繋らしいじゃ

ないですか!

もう結菜さんは諦められたら

どうでしょう。」


ガクガクブルブル

「まっ、まさか!

キスはしたけど最後までしていない!DNAの交換はしていない!

アシュリーも俺も無実だ‼」


「たとえ其れが本当だとしても

誰も信じませんよ。

こんなに密着してますし・・・」


俺は飛行機の中を、走ってでも

帰りたくなっていた

飛行機の飛ぶ時間がこんなに

ゆっくりだとは知らなかった。


空港に着くと沢山のカメラが

待ち構えていた。

フラッシュの中を駆け抜けて

森中の待っ車へと走った。


「昨日、結菜さんに一応弁解って

ゆうか謝罪、いや説明

しに行きました。

そしたら・・・💦」


「そしたら?それで?どうだった?」


「結菜さん引っ越されて

空き部屋になっていましたよ。」


「空き部屋?」



は?❓❓引越し‼


ガクッ

光寿郎は項垂れたまま

一言も喋らなくなった。


結菜への電話はむつかしく中々

押せなくてじっと携帯を

見つめていた。


アシュリーが愛しく感じたのも

本当だった。

あのままもう何日か過ぎたなら

アシュリーと寝たかもしれない。

自分にブレーキをかけれた

だろうか?


結菜の事を裏切らないと誓った

から必死に我慢してた。


アシュリーに惹かれたのは

事実だ。

ちょっとした開放感が俺を自由に

したんだ。


しかし帰って見ると居るはずの

結菜が居ない。


外国だからバレ無いと思ってた

ああだ、こうだと言い訳しか

浮かばない。


思いきってライ〇を開くと、


“さようなら“

と一言


ガ━l||l(0Δ0)l||l━ン


「身から出た錆ですね。」

森中はアッサリと切り捨てた。


光寿郎は興信所を使い探す

と言ったが

「今は何を言っても言い訳にしか

聞こえ無いでしょう

たとえ結菜さんを見つけても

又逃げられるだけです。

結菜さんの負担が増えて可哀想

に思います。


専務が自由を求められたのなら

自由の意味を間違えておられます。


自由とは縛られない分

放って置かれるとゆう事です。

彼女もそれを認め、

専務を捕まえておくことに

無理を感じられたのでしょう。

つまり、専務を自由にして

あげられたのです。

自由の履き違えは不自由と言う

事です。



今更彼女に、縛られるのは

虫の良い話で無理じゃ

無いでしょうか?」


何も言えなかった。


「森中」

「(-⊡ω⊡)はい。」


「お前は何時も的確な判断が

出来る奴だな、冷静過ぎるよ。」


「はい。

秘書ですから。

冷静に判断しないと

失敗します。」


と言う森中の意見に従う事にした。

今更バタバタしても、もう

どうしようも無い事だと思う。


「しかし専務

女心と秋の空と申します。

今は焦らず時間を置かれては

如何でしょう。」


俺は後部座席にもたれ

ノックダウンしていた。

心が空っぽになったようだった。



結菜は会社も辞めた。

近くにある子供英語教室に務め

ながら夜は高級キャバクラに週2

で務め出した。


収入が欲しいのと光寿郎の好きな

大人の女がどんな物か知りたかった。

家賃も余裕で払えたし

そこそこ人気も出てきた。


もう空に夢見る事もなくなった。

結菜25歳、あれから二年が経とうと

していた。


クルクル巻き毛をお団子ヘアーに

纏め上げる。

あどけない表情は、子供達に

向けられる。


夕方5時を回ると結菜は街中へと

女の顔を出す。

ヘアメイクもお団子へァーから

大人のクルクルロングヘアへと

変わり

結菜のあどけない表情は

綺麗な女へと変わり、成人男性

に向けられる。


多分結菜の友人達が会ったとしても

大人美人な彼女を、結菜と

誰が気づくだろう?


そんなある日

結婚式の帰りだとゆう御曹司

らしき男性が五、六人で、御来店


仲の良さそうな彼達は

かなり身分が高く見えた。

それにみんなカッコイイ 彼達の

会話がきこえた。


「おい、光寿郎はこないのか?」


「アハハ元カノが帰って来るかも

しれないからってサッサと

帰って行ったぞ‼」


「まーったく呼び出せ‼

こんな時こそ飲まないと‼」

やいのやいの言っているのが分かる。


「君、綺麗だね、名前は?」


「琴ですよ。」

結菜は華奢な体には似合わない

豊満な胸、綺麗なくせに笑うと

あどけなさが溢れ

光寿郎と同業者の、日下部晏慈

(ひかべ あんじ)

は、すっかり琴(結菜)に一目惚れ

をした。


晏慈は琴を目当てに次の日も

やって来た。

「琴を付けて‼」


「あ、申し訳ありません。

琴さんは週二回しか出勤しない

んですよ。


今度は木曜日なんですよ。」



「ふ、ふぅぅぅん。( ̄ω ̄;)

彼氏でもいるのかな?」


「え?・・・ええっ

プライベートは店は関係しません

ので、何とも・・・💦」


「ε-(´・`) フーそうか(笑)

おい‼」

日下部晏慈は秘書に顎をクイクイ


「はい。」

秘書らしき痩せ型の50代の

男性がバックの中から

ドンドンドン💸💸💸と札束を

ならべた。


「呼べ‼」



「は?えっえ」

それを見た店長は・・・


「•••えっと琴は休みなんですが!」


「わざわざ、仕事蹴って

来たんだ、呼べ」


「は、はつ、はい、分かりました。」


事務所に戻ると店長は結菜に

電話した。

「琴、頼むよ!店潰されちゃうし

給料アップするから

直ぐ来てくれ、頼んだぞ‼」

ブチ


結菜は今日ハンバーガー仲間と

カラオケにいた。

問答無用とばかりにキラれた

電話はPUーPUーPUーPU

繋がらないリダイヤル

「ごめん優、仕事行かなきゃ

なんなくて‼」


「はァ今から、何の仕事ぉー

あとから、まり達も来るのよ

ユーナと会うの楽しみにしてたん

だからァ!

みーんな就職したし久しぶり

なのよーぉー」


「ごめん、ごめんねぇ」

優の頭を撫で撫で小さい子を

癒すように、ウンウンと

頷き御機嫌をとる。


「モウッ結菜ーぁ」

優の甲高い声を背中に聞きながら

結菜はバタバタとカラオケ店を

後にしてタクシーに乗り込んだ。


椅子に座り足を組左足を

ブラブラゆらしながら晏慈は

イライラしていた。


「来るまで外に行ってるから

琴が来たら呼べ‼」


「はァ!」

店長はポカーンと💸💸💸を見つめ

ていた。


結菜は、タクシーを、バタバタと

降りると


ド━━━━ン!!とぶつかった

相手は・・・💦

イテイテイテ

「ぶっ‼日下部さん?。」


「ごごめんなさあーい💦」

結菜はガバッと謝った。

ドーンとぶつかり相手がヨロッと

ふらついたのが見えたからだ。


「ん?この声‼

お前琴?」


「イテイテイテはーいスッピンです。」


か、かわいい(♥ω♥︎💕︎💕

「あ、あの私、店長に呼ばれて

ましては、

離して貰えませんか?

急いでるんです。」


ぶつかったまま結菜を抱き締め

てる晏慈は結菜のフレッシュな

姿は20歳前後にしか見えないと

思って見とれていた。


「日下部さん?いた、痛い‼」


ウッポッ♡デレデレ♡

カワイイカワイイカワイイギユウウゥゥ︎💕︎💕


ボカッボカッボカツ

結菜は体格のいいガッシリとした

晏慈に抱きしめられ息が苦しく

なって、弁慶の泣き所を

二、三回、思い切り蹴飛ばした


「あ‼ ごめん。」


「えっ・・・え?💦」

思いっきり蹴りを入れたのに

ごめん?だけ?


「痛くないの?」

結菜としてはぴょんぴょんイテイテイテ

を期待していたのか?チョッチー

残念。


「アハハこれくらいで?

ジムで鍛えてるからな‼」


しかし同一人物か琴と、?(笑)


「え?そんな変?」

晏慈は結菜の顔を両手で挟み

タコチュウチュウになった結菜に

ち、近づいてくる。


晏慈はモッチリとした結菜の

頬肉を

ガブ、ガブッ、ガブ

のあと

唇にブチュリと包み込むような

キスをして来た。

これは覚えがある。

光寿郎のキスと同じ、可愛いすぎる

と叫んだ後光寿郎は、こんなキス

をしてくる。


ま、まさかの、おめーら

お、お知り合いかぁ?












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