第14話 虫歯な溺愛

るるるんるるるん

朝から自転車で通勤する。

やっとやっと、念願の電動自転車

を購入‼


バス代勿体ないし買い物しながら

帰れるし健康に良いし、良い事

づくめ‼


30分くらい走れば結菜の勤め先に

着く‼どおっこいしょ、

駐輪場に、チャリ鍵をかけてバック

を肩にかけ、身だしなみを整えて

いざ出社。


咄嗟に😸踏んじゃったの着信音

オープン画面には


“お前の光寿郎“


確かに入れて良いと言って、携帯

渡したがコレは・・・何じゃい‼


“おバカな光寿郎“

と入れ直す。


大した用事は無いんだか

無視する。


😸踏んじゃった😸踏んじゃった

にゃおーにゃぉーにゃおー

の着信音は止まらない。


「ん〜ん、モシモシ

うるさいんですけど‼」


「あ、結菜か、おはよ‼

今日迎えにいくからま《ねえ〜光寿郎》ブチッ!」

艶かしいオネーサン系の声


「は?まだセフレとキレてなかった

ヤンケ・・・

ざけんなよー」

それから一日中電話がなっていた

仕事せんのかーい‼

あんまり五月蝿いからロッカーに


携帯📱⌒゜ポイッ

別に彼氏じゃ無いし

友達以上って優とおなじじゃん。

優と同じレベルの男女の距離感


エロか


オネエの違い‼



その夜・・・🌙*.。★*゚


「モシモシ結菜‼飯いかない?

この間は悪かったよ。

ゴメン大食いなんて言って

気にしてるなんて思わないだろ‼」


「んはーっ、行かない‼ウッウッ

ん、んんんん、女といけ・・・バッ‼ウン

うーあーぁぁぁーん!」


・・・は?


「お前息遣い変じゃね?」


「ン、ハッハッそう?じゃ、じゃあね‼」


光寿郎は咄嗟に車を走らせた

ガタガタガタ手が震える﹏

行先は結菜のアパート


あいつ男といる‼

光寿郎のカンが異常に血潮を

走らせる。


ドクンドクンドクンドクン!

元カレか? アイツか?


寄りが戻ったのか?

言い知れぬ嫉妬がメラメラと

湧いてくる。


結菜のアパートに着くと妙に体が

軽い。

シュッシュッ首コキコキ

スタスタスタスタ気が付けば

血が回ってるのか足が軽い!!

気づくとアッと言う間に

結菜のアパートのドアの前にいた。



ズキンドクドクズキンズキンドクドク

ズキンズキンドクドク

「あっ、あああ〜あっアツアッ-!」

艶かしい結菜の声が聞こえる。


┣¨‡┣¨‡しながら光寿郎はドアノブ

をグッと握り締めた。



震える拳を抑えながら・・・

結菜は浮気をしているのか?

俺と結菜の場合浮気って

言わないのか?

この声・・・あの時の声か‼

アン、アン、


「ううう〜ん。あああ〜ん。

いたぁ﹏ いぃぃ!あっあっあっ」

光寿郎は怒りMAX

もう我慢の限界迄達した光寿郎は

鍵のかかったドアをぶち破った。


バキバキバキバキ━━━━w

ドカドカドカドカ


靴のまま、ドアを

蹴り開ける💥💢💥


💢

《何やってくれとるんじゃ💢》

《ぶち殺す‼💥💢💥でぇてコイ‼》


ん?・・・ポッンとベッドで蹲る

結菜発見‼


「光寿郎?何で

アパート分かったん?」


「オイ‼男は?」


「男?」



部屋の中を探しても男は見当ら

無い‼結菜の部屋からじゃ無かったのか?


「か、帰って‼」

結菜は俯きながら


「光寿郎の相手してる暇なんて

ないよーう。」

結菜は光寿郎を玄関迄追い立てると

玄関の惨事に唖然‼


とにかく光寿郎を追い出した。

「ドンドン開けろ!」


「今日は帰ってよ━━━━う。」

ドアのぶち敗れた隙間から光寿郎

が覗くと蝶番をネジで回しながら

手を頬に当てては、項垂れながら

ドアを修理している。


「俺がやるよ

そしたら帰るから‼」

ずっと下を向いている結菜が顔を

上げた。


「ん?チラッ‼ パッ‼」

見間違いかと思い又結菜をみる。


俺はネジ回しをポロリ と落とした。


「お前?顔あかくね?

しかも、ももみたいに頬っぺ腫れてね?

も・・・しかして虫歯?なぁ虫歯?」


「あーあーあーぁぁぁー

いたーい‼ いたーああいよおー

2回確認しなくてもー

そうだよー‼

虫歯だよ━━━━━━━━ぉ‼

結菜は我慢出来ずにバタバタと

頬っぺを右手で押さえた。


「痛いんだからおねがーい

今日は帰ってよー‼

もう、帰ってってばあー!」


「朝の電話の横にいたのは

姉貴だ‼」


「今はそんなのどーでもいいよー

ばーちゃんでも、かーちゃんでも‼

ねーちゃんでも・・・うっイタ」


「ちゃんと聞けよ!

俺は無実‼ ってか待ってろ‼」


光寿郎は携帯をスクロールさせ

知り合いの歯医者に電話した。

「なあまだやってるか?」


「おう、光寿郎久しぶり

どーした?

いいワインでも手に入ったか?

今夜飲むか?」


「ああ、いいワインは今度

ご馳走するよ。

知り合いが酒造メーカーが

実家らしくて期待していいぞ‼」

光寿郎は結菜の事を話、9時までなら

やってると言うので予約した。


ところが・・・💦


「いやいやいやい━━━━━やぁ‼

歯に歯に注射するんでしょ

って事は、顔に注射するんだよー

いやあ━━━━━━━あぁぁぁぁ」


「歯にはしないよ

歯茎にするんだよ‼」


「え?歯茎‼

余計いやあぁぁぁぁ」


「歯医者に行かないと

治んないんだぞ‼

いいのか?

ケーキもスイーツも飯も

食えないんだぞ!

ちょっと我慢すれば又バリバリ

食えるし・・・」


「ヤダ、私、麻酔効かないし

痛いんだもん。」


「麻酔効かない?

何時の時代だ‼」


「小学校の時押さえつけられて・・・

怖かったし・・・


「今は、技術が進んでるし

名医だから大丈夫‼

俺がついてるし、な‼な‼」


キーン、ズキーンと頭を突き抜け

るような痛みにも限界ポかった。


「お前、目晴れてるし

どっかの子豚ちゃんみたいだぞ

美人が、台無しだな‼笑笑

行くぞ‼」


「う・・・うん。」

それから九条家のSPを呼び

大工を呼び鍵屋を呼んだ。


治療が終わり帰る頃には玄関は

前よりも良くなっているはずだ。


結菜はぷくぷくズキンズキン

と疼く頬っぺたを押さえ引きづられるように光寿郎の車に乗った。


「痛いか?すぐ良くなるから

我慢しろよ。

良くなったらステーキ食いに

行こうな!

三人前食っていいぞ‼ な、な、‼」


結菜はポロポロと涙を流して

「ウグッウグッ、おながずいたよ

食べだいけど歯が歯が

いだいよ﹏ 」


「エッいつから食べてないんだ?」


「ヴェッヴェッ、お昼がらーぁ」


「何で俺に電話しない‼

直ぐ迎えに来たのに💢

じゃあ昼から我慢していたのか?」


「だあっで﹏ いてーんだよ“ーう。

うわーん」


お喋りな結菜が喋らない!

ポロポロ泣いてるかと思えば


「はぁあぁああぁう〜んんんん

ああ あああ〜‼」

うねっている。

あの声じゃ無いのか‼

まぎらわしい‼


渋々光寿郎のメチャクチャ

高そうな高級車に乗ると滑る

ように走り出した。


やっぱり自転車とは乗り心地が

違うなぁ。


インフルエンザの注射も逃げ出す

常習犯の注射嫌いの結菜は、

観念した。


この強烈な痛みは何時からだろう。

とか歯磨きはしっかりしてたのに

・・・とか何でとか

遂に逃げ出す事も考えだした。


30分程かかり、高校の同級生

山本祐輔の歯科へと着いた。


大学は別々だが、中高一貫の進学校

を卒業した。


大学は山本は歯科大へ俺は経済学部

へと進んだ。

しかし大学を卒業するまでは

しょっちゅうお互いの家を行き来

していた。

内科医の高木直哉、弁護士の松井裕樹

俺の悪友達


歯科衛生士の山本奈緒、彼女も

同じ高校で、タメ同窓会で山本と

出会い歯科衛生士になった事から

話が盛り上がり

次にあった同級会には結婚の

話が出ていてその年にゴールイン


祐輔は、俺の嫌いな結婚と言う

地獄に飛び込んで行った。



「結菜、着いたぞ!」


「あ、(( ̄▽ ̄;;)ア、ハハハハ…

もう痛くなくなった。

なんか騒がせてゴメン


光寿郎は帰って良いよ

私タクシー拾うから・・・💦」


俺は結菜に顔を近づけた。

ヒクヒク笑いながら大丈夫アピール

しているがプックラまあるい

頬っぺたは赤く腫れている。


「良いから降りろ‼」

結菜は仕方なく車を降りて

トコトコトコ━━━━━🐾🐾🐾

ダーッシュと小走りで走り出した。


しかし走れ無い程の痛さ

頭をブルと余計ズキズキ



「コラッ‼」

すぐさま結菜を捕まえて

抱き抱えた。

「光寿郎、怖いんだよう。

お願い、助けて‼

冷やしとけば良くなるかもしれない。」


「アホか、結菜虫歯はドンドン痛く

なるぞ!いいな‼

俺の言うことを聞け‼」


結菜は光寿郎の首にしがみついて

歯科へと入って行った。


待ち構えていた奈緒が歯科医院の

ドアを内側から開けた・・・


「´⊙ω⊙ˋ光寿郎?ど、どうした?」


「おう、奈緒久しぶり元気だった?」

美加は目をパチクリとして


「う、うん。

げ・・・ん気だったよ・・・

どうしたの?歩けないの彼女?」


「どっこいしょつ‼

逃げ出すんだよね‼

捕まえとかないと‼」

光寿郎は結菜を抱え直しニコッ

と愛想笑いをした。


「ふふふ大丈夫よ

夫は名医だから中々予約取れない

のよ。」

結菜を見て優しく微笑む


「は・・・い。」

大人の雰囲気を醸し出す彼女が

喋りかけると結菜も落ち着いた。


「光寿郎がアタフタするなんて

初めて見たワ。ꉂꉂアハハハハ

彼女なの?」

歯科助手さんは大笑い


「それが・・・

中々落ちないんだよ!

手こずってる最中だよ‼」


「へぇーお前に落ちない子初めて

じゃないか?」

中からオレンジの術用帽子に

マスクに┏◎-◎┓

オレンジの術着を着て歯医者さん

特有のスタイルで光寿郎の

友人らしき人物が現れた。


銀縁┏◎-◎┓の奥から(▭-▭)✧キラリ

とヒカル厳しそうな目ブルブル

(に、逃げるならゴクッい、今かも・・・)


結菜はスッカリビビってクルリ

と背を向けると


ゴゴゴゴ━━━━お邪魔しましたー

しかし(✧"✧)デカい光寿郎が

道を塞ぐ‼

あ、悪魔の館の青鬼に見えた💦


診察台に寝かされ

「はい、もっと上まで来てください

あと10センチ程。」


来なくていい光寿郎がやって来て


ハラハラ

「す、直ぐ痛くなくなるからな!

頑張るんだぞ‼」

必死に手を握ってくる。

(お前が手握ってっから

逃げられ無いダロどっか行け‼ムカック)


歯科衛生士の奈緒は

光寿郎の必死の形相を見て

∵ゞ(´ε`●) ブハッ!!ぶふふふふー

と吹き出した。


口はよがんで、目がグワーッと

見開き、まさに光寿郎の顔は

変顔‼﹏Www


「祐輔みてよー光寿郎ꉂꉂʬʬ」

と小声で囁いた!

祐輔もニヤニヤしながら笑いを

堪えるのがやっとだ。


「サテ、美加仕事だ・・・‼」


2人は顔つきが変わり悪魔のような

顔つきを見せた。

「真面目にやるぞ‼

光寿郎を追い出せ‼」


了解!!

光寿郎は退散させられた!


「はい、口を開けて下さい。」

優しいけど冷たい響のボイス


「あ💦あのぉー私・・・💦

麻酔効きにくいんです!」

効きにくい事を何度も伝えた

しつこいくらいに・・・


「ああ、居ますよそう言う人」

彼はそう言った。

結菜は不安‼


「本当に効かないんですヨォー

カタカタカタカタカタカタカタ

効かないんです‼」


「大丈夫‼

だぁーいじょうぶですよ。」


「え‼ ですから・・・

大丈夫じゃなくっ・・・て💦💦」


「はい口をおーきく開けて下さい‼」

チラッと右を ⦿⦿見ると

光寿郎がしっかり手を握っている。


「💦おい💢おま・・・しょうもな‼」

歯科医さんと奈緒さんは同時に

光寿郎を見た‼

光寿郎の口もついでに

おーきく開いていた。


「お前が口開けても、キモ」

歯医者さんは呆れ顔‼


「頑張れ、頑張れ結菜‼」

ちいっちゃい声で応援している。

そんな応援要らないから

どっかイケ


虫歯に集中できない‼

患者は集中しないと痛い

結菜は覚悟を決めた。


「奈緒、追い出して鍵かけろ‼

気が散る‼」


了解!!


ボコボコとつつかれて光寿郎は

診察室から追い出された。


下から見上げる先生は虫歯を

シッカと見据え敵を見つけた

ꉂꉂ虎のような顔をして・・・


やばやばコワッ﹏結菜はビビる


「ハーイ少しチクリとしますょー」

💉(((٩(๏Д⊙`)۶)))ぎゃーーー

「ハーイもう1回頑張ろー💉」

ぎゃぁぁ━━・゚・イターイ‼


💉注射の針が真っ直ぐささる。

又き━━━━━━━━━━たぁ

アガアガウググ➽✤ฅ↗↷↓↗

「暴れると、

もぉっと痛いですよー!」


冷えた悪魔の声・・・💉

ピッ ピッ ピッ他3箇所

(๑﹏๑;)ヒイィィィ!!

《コロされる⇊﹏ 》

キキーンぐえーっ‼

針が針が針が刺さるよー

シッカリ目を瞑る!


光寿郎のをしっかり握る

光寿郎もシッカリ握り返す。


「奈緒、鍵した?」

クイクイと顎で光寿郎を指す。


「した・・・ハズ。」

静かに鍵こわしたの?

何処で覚えた?


「頑張れ結菜‼」

硬直していると麻酔は終わっていた。

全身に力を入れていたから

グッタリと力が抜けて行く。


「どうもありませんか?」


「は、はい。」


何故か光寿郎もグッタリしている?

「はい。うがいしてくださいねー

麻酔効くまで時間おきますよー」


彼女は先生の妻らしい。

優しい声にいやされる。


「光寿郎‼ 鍵弁償ね。‼」


今日は2回目の鍵壊し・・・💦




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