第12話 光寿郎のヤキモチは、熱い‼

ズラズラズラ━━━━━と

丸いテーブルにケーキが並んだ

「一旦食べ終わったら又注文

しょーっと‼」


ホカホカ温かいミルク‼

先ずはお口を湿らせて・・・とぉ

ゴクッゴクッゴクッオイチイ


プリンをパクリ

うんまーい♡マジでプリンか?

プルンプルンスプーンの上で

モタモタもったーり感はなに?

アッと言う間にペロリンコ

カラッポ!!


一心不乱に食ってしまったと後悔

プリンの欠点は直ぐ口の中で

無くなること、もっと噛みたい。


でも、コレ、昨日の

ホテルのプリンより

美味いかもしんねーよ。


スプーンでプリンの入った

ガラス瓶をコンコン

独り言の感想は続く。


ハイハイ拗ねない拗ねない

Appleパイ次は君の出番


カリッサクッ サクッカリッ

ん〜んŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”

おいスウィーツってか!!

オヤジギャグもついつい口をついて

でてくる。


そんな結菜を店の中から目を細め

て雪菜は見ていた。

“可愛い“


ん〜ん♡シヤワセ〜

足をバタつかせ青い空を見る。

今日は小春びょりかあ〜

雀がチュンチュンとテーブルの

上のアップルパイの零れた

粉をパクパクつついてくる。

チーズケーキを少しおすそ分け

気のせいか凄く喜んでるように

みえた。


空飛ぶネズミと呼ばれる

雀ちゃんオカワリいる?ポイ

何でも食べるよねキミ

雀は、バタバタバタと羽音をたてて

食ったら飛び立つ

又入れ替わり立ち替わりスズメ降臨!


あ〜癒されるー

長崎最高〜♡

夜は東京に帰るのか!

名残おしいなぁ〜

又来ようっと‼

又ミルクをゴクッゴクッゴクッ。



ん?・・・


ヤバ‼( ꒪Д꒪)ヤバ


アレは👉



突然血相を変えて結菜が雪菜の

いる店の中へ飛び込んでカウンター

の中に隠れた!


『ゲツ、奴は仕事で来たってたぞー

仕事は?出勤は?

・・・?』

結菜は独り言を呟いた。

良く見ると背が高い、髪は

ビジネスカット、黒いセーターに

ジーンズをカッコ良く着こなし

黒いスタンドコートを羽織った

イケメンがスタスタと

入って来た。

涼し気な目は?カウンターの

下を見据え


「ブラック珈琲と、飛び込んで

隠れている雀を下さい。」


彼女は小さくなって

クルクルとした巻き髪まで

チェックのショールで隠そう

としていたが・・・💦

結菜の体はピクッと震え

観念したように屈みながら

おしりフリフリ


「どぉつこいしょつ‼」パンパン

スカートの裾を払いながら

スゴスゴと出てきた。

バレちゃあ隠れてる意味が無い!!


「あれぇ ぁ光寿郎‼ あら〜ぁ偶然‼」

彼は不機嫌な顔をして、ジッと

彼女を見た。


「オ、オハヨー💦」

結菜は脱走して叱られた子犬の

様にスゴスゴと元の席に戻って

行った。


席に付くと、しばらくして

光寿郎がドッカと

真ん前に陣どって不機嫌

極まりない態度でムスッと

していた。


「“な“ 何で?此処が分かったの

デリヘルで疲れてんじゃねーの?」

クリクリした目が静かに上を

向いた。



朝起きてシャワーを浴び、

結菜を朝食に誘いに行った

(▽ω▽)ギラッ

で!!

部屋は掃除中の札が下がっていて

結菜がチェックアウトした事を

知ったんだ💢💢


で、支配人にオレの荷物を預け

宅配で送って貰うように頼み

結菜を探しに出かけた!!

んだヨ!!」



光寿郎は昨日結菜の超御機嫌だった

事を思い出し、きっと又あの寿司屋

に行ったのだろうと思い

結菜が歩いてきた道を辿っていた。


すると雀に餌をやりやたら楽し

そうな結菜を見つけた。

遠目だが、俺に気づいたのか

猛ダッシュで走る結菜がいた。


ちつこくて食い意地張ってる結菜を

見つけるのは簡単だ‼


「ねぇねぇ‼

何で分かったの?」



彼は並んだ食いかけの🍰を顎で

指し

「朝からこんな甘いの多量に食う

奴、滅多にいないからな‼」


「“ああ💦“・・・ね。

一個あげようか?」


「遠慮する‼」


「そ‼」

お待たせしました。

ホカホカの☕ブラック珈琲

が光寿郎の前にスッと置かれた。


それを見た結菜は開き直り


「ソッチか!苦そう」

気を取り直し又んー♡ん〜♡

言いながら美味しそうに

食べ始めた。


そんな彼女を椅子に深く腰掛け

長い足を組、ゆっくりと珈琲を

堪能している彼の姿は

彼女を大事に思っているようで

この店のスタッフの雪菜は元彼と

ダブらせて見ていた。


結菜は何回か出ては、入ったり

しながらケーキを食い漁り

やっと満腹になったらしく


「フーっ!

美味しかったー😋


さぁてとぉー

じゃあね、光寿郎ご馳走さんま‼

お仕事頑張ってねぇーバイバイ」


ガタンと席を立ち追加で食ったケー

キのお礼を言いながらバックを

にぎる結菜を止めるように

低い低音のボイスで


穏やかだった光寿郎の顔が急に

険しくなった。


「は?・・・は?なに?

おめーえ、偉そーじゃねムカ。」

結菜もボソッと思った事を反対側

を向きながら呟く‼


光寿郎もコーヒカップをお皿に

置いて力強く呟いた


「結論から言う。

結菜とオレに、マタネは無い‼」

光寿郎は真面目な顔をしながら

結菜を見た。


「ん?・・・またまた偉そうじゃね‼

彼氏でも無いのに?

無理じゃね‼

言ってる事が分かんねー!」


「何気に凹むな、その言い方‼

俺昨日気付いたんだよ。


あんなとこ見られてショック

だった。

(ああ昨日の女とのキスか?)


そして何でお前に会いに長崎迄

飛んで来たのか?」


結菜は、

(何で?来た?来なくて良いのに?)

(ん?会いに来た?ってたか?)

(仕事じゃないの?)と思った。


「アイツ(優)から電話もらって

結菜がアイツとヤツてるかと

思うと、東京にいても

落ち着かなくて、無理に

仕事作って・・・💦」


「女も作って?」


「そうそう女も作って・・・💦

ちげ━━━━━━━━━し‼」


∵ブハッ!!

「光寿郎、ヤメヤメ〜‼

だってぇ、歳下無理ってたじゃん。

それに私真面目なお付き合いしか

しないよ‼


つまり、結婚目的のお付き合い

じやないと、 し・な・い・の‼」


「結婚?」


「そ‼結婚だよー‼

どうだ、参ったか!HAHAHA

セフレ禁止、美人風呂禁止

昨日ご利用になったデリヘル禁止‼」


結菜はデデーンと胸を張り

「良く昨日今日会った人と

ソッコーでヤレるよねぇ〜

良く出せるよね〜生〇タマ

見せて恥ずかしくないの?

何人にみせたの?うわぁぁぁ

私には無理だワ」


そうなのだタマを関係した何人かの

いやいや、沢山の女性は光寿郎の

タマを知っているはず///////♥️

そういう行為をしているはずだから

見てるハズ!!キモッ


「待つよ!

結菜が好きになってくれるまで‼

それにセフレとは切る予定‼

誤解してるみたいだが昨日

デルヘルは呼んでいない‼」


「そ‼ 呼ばなかったから

早起きできたんだぁ〜

でもねー光寿郎と付き合う気ないよ‼

ナイナイ‼


私、穏やかな安心した生活がしたいもーん。」


「へ?

俺もそうだし。」


「ウッソつけ‼

女好きって治んないらしいヨ

無理だってぇー


何が悲しくてアンタと付き合う?

メリット無いし‼

モテモテで、

イケメンで

御曹司で浮気上等の男

不幸になるの丸分かりじゃん。

無理‼

マジでトーちゃん、かーちゃん

泣くで、親不孝の道へは進まぬ!」

キッパリ‼


「イケメン?モテモテ?

まあ間違いないが・・・


じゃあ俺が女好きじゃ

ないなら?御曹司じゃないなら?」


「ん?

女好きじゃないなら?・・・」

結菜はチョット考える。


「ン━━━━━━━━━‼

好きかも、面倒見いいし

ちょっと優しいし

行動力有るし

良いかも・・・。」



「さ、さぁ分かんないケド

念押されてもなぁー!」


結菜は首を大袈裟に掲げて

困る顔をみせた。


「ああっデモ、でも女女女

しかもオネーサン系でしょっ‼

ほら昨日の人もオネーサン系

だったじゃん

私オネーサン系になれないもん。

光寿郎には無理な選択だって‼

無理すんなって‼」



「ああ、確かにオネーサン系

が好きだよ!」


「ほらね‼

ぜ━━━━━ったい無理‼

浮気して、又破局に決まって

んじゃん。

う、ま、く、行かないよ!

止めとこ‼ 止めとこ‼」


そこまで言うか?

本人前にして?

多少の事は光寿郎の見てくれに

惚れて目を瞑るハズ。

多少の遊びは許してくれると

勘違いしていた。


誰もなれなかった光寿郎の

彼女になれると言うのに

本気か?

断られるって・・・オレが?


光寿郎はガックリと肩を落とした。


「セフレはなるべく我慢するよ。」

ションボリ項垂れた光寿郎は

冷めた珈琲を口にした。


「我慢?しなくてもいい、いい。

光寿郎はそのままでいいよ‼」


「え、えっ、ほんと!」


「ウンウン。大丈夫だよー(笑)

無理は良くないよ。

だってストレス解消なんじゃん。

光寿郎がオネーサン系好きって

知ってるし、私オネーサン系には

なれないじゃーん。


だから

光寿郎はそのままでいいヨ‼」


「そ、そうか‼

有難う。オレ頑張るよ!

なるべく結菜に寂しい思い

させない様に

旅行にも、遊びにも連れてく‼


セフレと会うのも減らすよ!」


「ん?何で?

減らさなくていいよ‼」


「え‼

そしたら結菜に会え無いだろ!」


「ん?・・・何で会うの?

付き合って行く訳じゃなし

ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あははは

ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あははは」


「えーと俺と付き合わないの?」


「え~やだぁ話、聞いてた?

無理ってんだろ‼

だ・か・ら・私も彼氏探すし

長崎に来て癒されたし

又頑張る‼


癒しって大事だよね!

光寿郎からその癒しを取り上げ

る事なんてしないよ笑」



撃━━━━━━━━━━━沈。



項垂れていた光寿郎は頭を上げて

「じゃあ・・・俺、セフレ切る‼

直ぐ切る

結菜だけにする約束する‼」


なかなか手強い結菜は全く

光寿郎の話を真に受け無かった。


しかし光寿郎は結菜に会って

日が経つにつれ気になりだした。

自分でも分からない。


気を、もませられるし

直ぐ居なくなる。

歳下だし・・・でも可愛いし


結菜を想うと眠れなくなつてた。

全然タイプじゃないし‼

何で?

しかし結菜を想うと眠れ無い。


光寿郎は恋愛より身体から入った

恋人しかいなかった。

全部光寿郎の事を受け入れてくれた。

甘やかしてくれて

愛情は受けるがまま


しかし結菜は甘く無い‼

長崎のホテルで結菜を見つけた時

凄く安心した。

ホッとした。

他の男に持ってかれ無くて安心した。

こんな気持ちも初めての経験



初めての恋愛かも知れない。

向こうから来る事しか無かったし

愛情って与えられるもんだと

思っていた。


愛おしい♡

この言葉の意味を初めて知った。


結菜に追いすがり

浮気しない。

セフレ切る。

と約束して何とか友達以上迄

漕ぎ着けた!


天下の九条光寿郎がなんてザマだ‼

歳下に媚びを売りお願いしまくり

やっと友達以上とは・・・💦

泣けてくる。


光寿郎は初めて自分から手を

握った。


「へ?・・・え?」

結菜は一瞬手を引っ込めたが又

ガシッと捕まれた。

(まあ、嫌いじゃ無いし、いいか‼)

ぐらいの気持ち‼


まさか光寿郎が┣¨‡┣¨‡しながら

手を繋いでるとは思う、よしも無い。


「なァ!結菜‼」

光寿郎は一つだけ確かめたい事が

あった。





言い出し難いが聞いておきたい。

そう・・・💦あの電話の相手は?

結菜のナニ?



「誰‼ お前‼ 結菜と変わったけど

結菜のなに?」


「は?お前こそ誰だ💢‼」


「俺?傷ついた結菜を支えてる

唯一の♂だよ‼

結菜から聞いてないのか?」


「結菜は、お前が好きなのか?」

光寿郎の声は震えていたのかも

知れない。


ふふん

「どーだろうなぁ、

今日来てみろよ。

結菜の事が心配ならな‼

無理にとは言わないぜ‼


来ないなら結菜は貰うぞ‼

思いっきりやってやるしw

お前が来ないなら

いいよな‼

あんな事やこんな事やっちまう

カモな‼」


優はニヤニヤした声で光寿郎の

慌て素振りを楽しんだ。


「待て‼ 行くから手を出すな!

た、頼むから・・・💦頼む‼」



「ああ、来なけりゃ勝負無しで

俺のものだ。

そうなったら、結菜に二度と

近づくなよ。

結菜はロビーで待たせておく‼

お前が遅れたり来なかったら

分かってるよな‼


約束は守れよ‼

仕事より結菜を優先させろ‼


じゃなきゃそれ迄だ‼


光寿郎のオスの感情が目覚めた‼


あの電話、結菜は、一番安全な男

と言っていた。


一緒に寝ても大丈夫と言った。

安心?彼氏みたいに心許して

いるのか?


それとも友達で信頼しているのか?

優どんな男だ。

気になる‼


東京に帰ったら調べあげ

結菜に近づけ無いようにしてやる

完全に結菜から引き離して

見せる。


知らず知らず結菜を握る手に

力がこもる。


聞きたい、確かめたい。

モヤモヤするっクソッ


光寿郎は思い切って聞いてみる



「結菜、優って奴はお前の何?」


「優って優よね?

友達じゃん。」


「本当に友達か?」


「当たり前‼ それ以外なんだっつーの‼

優はちゃんと友達‼」



「もうっ‼手

いたいじゃゃゃーん。

光寿郎‼」


結菜の呟きなど光寿郎には

届かない‼

目には嫉妬の炎がメラメラと

燃えている。

すれ違う犬も何かを察し

ワンワンฅ ՞•ﻌ•՞ฅワンฅ՞•ﻌ•՞ ฅワンワンワン

と光寿郎にほえかかる。


W﹏wワンワンワンワン

と光寿郎も犬を睨みつけ吠えた


キャンキャンキャン

逃げ出す🐶を見て自信を付けた。


ヤツに、勝てる‼ 負けない

結菜は光寿郎の薄ら笑いを見て

なんとも言えない冷たい

ものが背骨を滑るように

駆け上がってきた。


ゾワン‼

























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