第5話 寝盗られ編2 😱浮気現場突入前

しばらくコンビニで夏帆を待っ。

すると結菜の前を・・・


( ꒪Д꒪)ウソ

信じられない光景が・・


雄吾の運転する車が走り抜けた。

一瞬の筈なのにスローモーションの

ようにゆっくりと流れる時間。

二人の姿はシッカリ

結菜の脳裏にインプットされた。


夏帆は雄吾に持たれる様に寄り添い

大きな愛らしい目はチラッと

此方を見たように見えた。


白いノースリーブの細い腕

ピンクブラウンの

ショートボブの髪が乱れるのを

左手で梳いていた。


呆然と立ち尽くす結菜の手から

料理本がパサパサと落ちた。

雄吾の隣に座る夏帆は弾ける

笑顔をみせていた。


「う・・・そ な・・んで?

夏帆が乗ってるの?

雄吾の助手席は何時も私なのに・・・


家族が乗ってもココは結菜だけって

誰にも乗せなかったはず・・・


でもあの車は・・・


結菜が新車が欲しいと、ねだって

雄吾の家族も乗れて、

近々子供作る予定・・・で

結菜が気に入って買った車


半分出すと言ったけど

男のプライドがどーのこーの

結局、出させてくれなかった。


そうだ、今日が納車。


雄吾は通い慣れた道のように

戸惑う事無く夏帆のマンションへと

入って行った。


あの日の言葉が脳裏を走る。


「よし、キャッシュで払うからな

結菜を、一番に乗せてあげるから

どこいきますか?

お姫様‼」ニッコリと笑う雄吾


結菜は考えていたが💡パツ

とヒラメキ

「じゃあ雄吾の御両親誘って

熱海行こうよ。近々お義母さん誕生日じゃない熱海なんか最高じゃない?」



「 (꒪ꇴ꒪ ;)エエエッ?

二人で行こうよ〜

親が一緒って燃えないじゃん!

子供欲しいのに?

子供作るのに?」


「アハハハ

きっと親孝行な子が生まれるよ。

ってか、結婚式の日取りが決まって

からの子作りしょうよ。

雄吾急ぎすぎꉂꉂあははは」


プクリと膨らんだ

雄吾の鼻を摘んでクニクニして

言った。


「長い人生、雄吾と一緒だよ。」♡


雄吾も結菜には叶わない

と思う顔付で

「結菜ありがとう。

本当に結菜を嫁に出来るんだよね。

結菜で良かった

愛してる。」



「ん?じゃあこの結菜を

大事にしてね。

浮気はナシだよ。

こんないい奥さん手放したら

後悔するよーw。」


「え?誰が浮気?💥

・・・俺?する訳ないじゃーん。

結菜で手いっぱいなのに

そんな暇あるか‼」


「じゃあ、しない?

約束できる?」


「する訳ないじゃん。

絶対 し・な・い・したとしたら

本当に一生後悔するの分かるし

だから絶対浮気しません。(笑)」


雄吾の自信に満ちた会話が

頭をループする。


初めての彼氏で人生を共にすると

決めていた一番大事な人。

思いやりがあって優しくて

彼は、料理も上手で・・・


悪い夢を見てるとしか思え無い。


しかも夏帆は結菜の親友って、

雄吾は知ってるのに?

夏帆も雄吾は、結菜の彼氏で婚約者

と紹介したはずなのに?


何でこんな鬼畜な事を

平気な・・・いゃ楽しそうな顔を

して出来るの?




あの幸せな時間・・・は

消えてしまった。


結菜は足から崩れ落ちて

座り込んだ。


気がつくと本棚の成人誌の回りには

男性ばかりで迷惑そうな視線が

集まっていた。


・・・デモ

・・・でも震える手は止まらない

本を拾おうとするが掴めない。


ふと小さな手が本を拾って

「パパ、パパァ」

彼女が呼ぶと彼も直ぐ結菜に

気が付いた。

20代後半位の体付きのいい男性が

黒Tに迷彩柄のジーパンを履いて結菜の前に現れた。


「どうしました?

大丈夫ですか?救急車呼び

ますね。」


結菜を心配しながら覗き込んで

来た。

フラーッとした結菜を彼が

受け止めてくれた。


「い、い、い、」

言葉にならない声は震えながら

拒否していた。


彼は結菜の腕を取ると脈を測って

結菜の目を右手で開きながら

「ウンウン」と頷き


「家は近いですか?

お知り合いか家族はいますか?」

そう聞いて来た。


結菜はポケットに手を突っ込み

携帯を何回も落としながら

スクロールしょうとした。


しかし震えは止まらず

「僕がやりますよ!

呼び出す人の名前は?」


「よ﹏ し﹏の﹏ 」

「これですか美乃!」

結菜はシッカリと頷いた。


「あ・・・もしもし・・・」


彼と美乃の会話が聞こえた。


「直ぐいきます。

すみません着くまで結菜を

お願いします。」

電話口から美乃の泡くった声を

聞いた。


美乃が来てくれると思うと

安心したんだろう。

震えも落ち着いてきた。




髪は丸刈りで、スツとした背丈しか

覚えていない。

それから彼の車に抱き抱えられて

寝かされていた。


女の子が差し出してくれた

ポカリス〇〇〇を

「ありがとう。

ゴメンなさい。」

そう言って受け取ると


「まぁ、色々あるよね。

パパもママと離婚する迄

こんなだったよ。」


ニッコリと笑う彼女は辛いのは

貴方だけじゃないよ

って言いたそうな目をしていた。

小学生なのに・・・

・・・なんで男女のトラブルって

分かったんだろう。


パパと呼ばれる彼にもこんな事が

あったのだろうか?


しっかりしている彼女が何故か

悲しく思えた。


その間も彼は傍にいてくれて

色々と世話を焼いてくれた。


「ありがとうございます。」

か細い声で御礼を言うと

ただニッコリと笑ってくれた。


こんな状態でも優しくしてくれる

人がいたんだ、見ず知らずの

私なのに・・・。

少し救われた気がした。


30分して美乃はワインカラーの

軽に乗ってやって来た。

ドタバタと走りより

顔が歪んでいた。


美乃が取り乱した姿を初めて

見た気がする。


美乃は彼に御礼を言って名刺を

渡していた。


生真面目そうな彼は銀縁メガネ

の向こうから優しい眼差し

をしていた。


美乃を見ると彼は安心したように

「お大事に」

そう優しく告げるとコンビニで

買ったらしきお弁当とお茶を

後ろの席に置いて

女の子と二人帰って行った。


結菜はぺこりと頭を下げて

「本当にありがとうございました。」

と言うのが精一杯だった。


だいぶ時間が過ぎて落ちついて来た。


美乃は結菜の話を聞いて

「バカッ‼

1人で行動するなんて・・・」

ときつく叱られてしまった。

だけど美乃のお説教も結菜には

あまり届かなかった。



「ねえ結菜、雄吾さんとは

婚約中だよね。」


結菜は顔を上げて頷いた。


「じゃあ証拠集めて慰謝料

請求する?」


「えっ?慰謝料なんて要らない。」


「じゃあさ!ぶん殴って

スッキリする?

それとも何も無かった事にして

許す?」


美乃の最後の何も無かった事に

する?に目が覚めた。


結菜は美乃に呟いた。

「確かめたい!」


美乃は自分の体験を思い出し

「結構くるよ‼

今は辛いだろうけど時間置こう。


さっきの彼は医療系の人みたいで

心理的ストレスだろうって

これ以上は無理だよ。

時間置いたがいいって💦」


結菜は首を振った。

「もう、大丈夫だよ。

美乃、雄吾が遊びだったと

言えないように現場押さえて

アッチ有責で婚約破棄する。


夏帆にも言い逃れ出来ないように

縁をきる、証拠がないと

ズルズルと夏帆とも縁を切れずに

付き合って行かなくちゃ行けない‼


そんなのは嫌‼

そんな大きな器、持ちたくない‼」


「結菜、どうなっても

知らないよ!いいの?

雄吾さんとも戻れないよ

今なら・・・

戻れるカモしれないよ。

見なかったつもりで頑張れば

さっき迄結菜の描いていた人生に

なるよ。


許せるのならね

最後まで見たら引き返せないよ。

見るのと聞くのは違う。」


「いいの美乃

今は、彼を嫌いになる理由が

欲しい・・・。


こんな目にあっても未だ彼が好き‼

嘘だと思いたい。

もしかしたらPCが壊れてとか

電球がキレてとか、

鍵が壊れてとか、雄吾器用だし

そんなんで頼られて仕方なく・・・

とか、かも知れないし。


笑い話で済む事かも知れない。」


結菜の意思は固く美乃も乗りかかった

泥舟に乗る決意をした

一緒に泥沼に沈む覚悟だ。



夏帆のマンションのエレベーターに

乗り夏帆の部屋の前に着いて

チャイムを押そうと・・・

手を伸ばした。

親友同士だからエントランスの

鍵ナンバーは知ってここ迄来れた

けど、チャイムは中々押せなかった。













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