見えない王国
◆見えない王国◆
世の中には人間には計り知れないことがたくさん存在して、それは私の部屋の中でも普通に生じるのです。
私の部屋にはマロンシャンテリーのような素晴らしい猫が静かに座っていて、下から見るとそれはそれは気品のあるキリマンジャロのようにそびえ立ちます。
下々の者たちは、今日もキリマンジャロ様が静かでありがたいと口を揃えていうのです。
というのも、私たち人間にとってはほんの数秒の出来事でも、数千年くらいの歳月に感じる人間には見えない世界も存在するのです。
マロンシャンテリーが静かに横たわってるのは 王国が平和な証拠。
ゴロゴロご機嫌の時も、おっかないながら キリマンジャロ様がご機嫌で何より とせっせと労働に励むのです。
危険なのは、マロンシャンテリーが、起きた時。
二つの黄色い目がピカッと光ります。
そうすると、下々の者たちはこういうのです。
ヒェー ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3キリマンジャロ様がお目覚めだー。。。なんとか静まってもらわないと
マロンシャンテリーが黄色い目を開けるのもほんの一瞬でも、その王国の住人にとっては何年越し。大ごとです。
マロンシャンテリーが寝返りを打つとさあ大変。
ヒェー キリマンジャロ様がお怒りだぁ。 地震だ地震だ!
こうして王国の半数は亡くなるのです。
そんなこんなで私の周りには見えない国がたくさん存在するのですが、いちいち見えない国を気にしていたら私の生活ができません。
毎日沢山の王国を脅かすマロンシャンテリーとわたくしの話でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます