14話 護衛

「ところでこれからどうするのですか?」


「アルト王国の近くにある森に用がある」


「アルト王国には入られないのですか?」


入る気はない。欲しいものもないので行っても暇するだけだ。


「入らない」


なんでしょんぼりした顔になるだよ。どうせ護衛とか頼もうとしてたんだろ。


「まだ言ってませんでしたが私はアルト王国の第二王女で、現在森の調査へ来ていたのです。奥に入るにつれ、「これ以上はついていけない」と仲間がどんどん減っていき、最後に残ったのは私に嫌らしい目を向けてくる二人組でした。ですがあの二人が私を襲う計画をしていた今日の朝にゴブリンキングの群れに遭遇しました」


それで今に至ると……。そりゃそうだろうな。琥珀色の髪に碧眼、ここまで美少女だと襲おうと思う。まぁ僕は思わないけど。


「あなたと白虎様がなぜ一緒にいるかは知りませんが、私をアルト王国までつれていってほしいと思ったのです」


ですよね。そうだと思いましたよ。


「残念ながらアルト王国の近くにある森にしか用がないから行かない」


「レンさん、そこまでだったら良いのではないですか?私もそこまでならいいと思うのです」


ライルからの申し出だから断るわけにもいかないか。マヤも目をキラキラさせながら見てるし断りづらい。


「わかった。だけどどこに向かえばいいかわかるのか?」


あ、目をそらした。全くわからないらしい。


「僕が向いている方に進めばつく」


「ありがとうございます!」


そう言った直後マヤのお腹がなる。


「ご、ごめんなさい。朝食もろくに食べてなくて……」


太陽の位置からしてもう昼だ。ライルもお腹空いているだろうし準備するか。


『収納』から魔鮭の切り身を十枚とフライパンを出す。


ムニエルでいいか。


暖炉を土魔法で作り、魔鮭の水気をふき、特製の塩とこしょうをまぶして5分程おき、水気をふいて特製の小麦粉を全体にまぶし、余分な粉を落とす。

フライパンに油を入れて熱し、特製のバターを加えて溶かし、表側を下にして入れ、中弱火で焼く。焼き色がついたら返し、反対側も焼いて皿に取り出す。


魔鮭のムニエル?に近いものが完成した。少量、特製の醤油をかけて特製のパンと一緒に渡す。二人は渡されたフォークでムニエルを切り、食べる。


「美味しい!」


ライルの口にはあったようだ。マヤは驚いた顔をしながら料理を見ている。


「こんなの食べたことないくらい美味しい」


気に入ってくれたらしい。


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