第6-1話

私の名前は北条春美


学校1の美少女よ


今日はピョン君と日直


さっそくこの前の恩を返させてもらうわ


学校1の美少女である私と一緒に日直ってだけでホントはもう恩返しになってるかもしれないわね


いや、それともデートしてあげたほうが


いやいや、それはまだ早いわ


いやいやいや、ピョン君ダメよ、私達はまだ高校生なのよ?


………………………


…あれ?もう一日が終わってる


……私何もしてないわね


………やっぱりデートの一つくらいは…


「北条!話しがあるんだ」


彼は確かサッカー部のエースの平坂君


これは…まぁ私は学校1の美少女ですからね。察しはつきます


今まで何度も告白を受けてきたわ


だけどダメ、私は北条家を継いでいかなくちゃいけない人間


お父様の出した交際相手の条件はとてもそのへんの高校生にはクリアできないもの


いつものように断ると平坂君は納得できないのか私に迫ってきた


「キャ!痛い、離して」


怖い、男と女では力が全然違う


私は彼に校舎の壁に押し付けられた


怖い…誰か…たすけて…


バキ!ガス!グェ!


変な音がしたと思ったら彼はいきなり脇腹を抑えて蹲った


そして私は見た


校舎の陰からこちらを覗くピョン君を


もしかしてピョン君が助けてくれた?


ピョン君はすぐにいなくなってしまったわ


ふふ、私を助けるタイミングを伺っていたなんてピョン君も人が悪い、でもいいわ


私の名前は北条春美!

受けた恩はしっかり返す女よ!

今度彼をデートに誘ってあげるわ!



「ちょっと…保健室に連れてって……」



平坂君はそのまま放置よ

私に手を出したこと反省しなさい

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