「ザリガニはこう言った」作者 齋藤雅彦 様

次の感想は、齋藤雅彦 様の「ザリガニはこう言った」です。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054917518691


まえがきを除く、22話の短編集でした。

日常を切り取った系、思考系、童話系、摩訶不思議系、色々な短編がありました。

淡々とした書き方で、オチというよりも途中で切れて思考させる短編が多かった気がします。


下記ネタバレありの感想を書きます。






短編なので一話ずつ、短い感想を書いていきます。

1)廃墟

これは全員死んでるのか、それともどこか別の世界に紛れて込んでしまったのか。

それは美人の方がいいよね。

正直すぎる主人公、彼に幸せは来るのか。


2)助産師

不思議な話。

祖父=自分だったのか。

祖父を取り上げた助産婦を彼が知っていて、祖父が死んだ時、彼も消える。

やっぱり彼は祖父だったのか?


3)コメンテーター

前半と後半は繋がっているでしょうが、私には読み取れませんでした。

一つ目小僧が人間ぽくってよかったです。

っていうか、人間なんですね。


4)卒乳

これはびっくりオチでした。

卒乳ってタイトルもいいですね。


5)演技論

これは最後、どっちも買おうとするんかい!とツッコミをいれそうになりました。

こき下ろしていたアナウンサーの商品も売れていることから、皮肉を感じました。


6)バラの妖精

夢見る孫だったと思ったら、現実的でびっくりしました。

バラの妖精にも。


7)アンブレラ

これは、妻と子が作られたものだったってことですよね。

それでも愛していた。

最後はちょっと悲しくなりました。


8)鬼っ娘

冒頭が作品を暗示しているのでしょうけど、ちょっとわからなかったです。

鬼っ娘の歌がシュールで笑いました。


9)もやもや

はい。最後もやもやしますね。

お前がいうなって話ですかね。


10)つまらない男

悪魔にとってはつまらない男ですが、いい人でしたね。

幸福は金で測れないというところが好きです。


11)祖母のいた夏

つまり生霊ですね。楽しそうでよかったです。


12)誰かといると不安がまぎれる。まぎれてしまえばわざわざ不安の原因をさぐるようなしんどいことをする気にはならない。問題は先送りされ、気づいたころには破綻している。

これは、なんというか、殺伐としてますね。

ノリエさんは自業自得というか、可哀そう。

けれども、最後は彼女自身がハッピーなんですね。

A,アンサーなのでしょうか。

つながりがなさそうなことがずらずら書かれていましたが、なんとなく胸にずしっと感じた部分もありました。


13)ルーティーン

おじさん、語りすぎ。

1円パンはいったい??


14)九龍城

夢は破れたけど、人生は謳歌している、そういう取り方でいいのでしょうかね。


15)ザリガニはこう言った

短編集のタイトルになっている短編ですね。

ちょっとイケメンなザリガニじゃないですか。

別れるはもったいない。連れて行ったらよかったのに。


16)言葉ぜめ

タイトルがなんなんですが、虐めですね。

先生がんばれ~


17)炎上

主人公は、早く食べてほしいと思っているようですね。

二つの炎上で、何かを暗示しているのか。

読み取れなかったです。


18)ハムスター

これ続きが気になります。

どうしたんだろう。お兄さんは??


19)象さん

またハムスターがでてきたので、同じハムスターかと思いましたが違いましたね。

ビッチなハムスターで象さんもびっくり。


20)鬼ノ島

ちょっと、想像してしまいました。

ピンク色……いや、薔薇色の鬼ノ島。

ある意味つり橋効果で、惚れてしまうのかもしれませんね。


21)中華街

いやあ、ちょっと残酷でした。

因果応報ですね。

最後の一文のオチがいまいちつかめなかったです。


22)武蔵野

占い師も大変だなあ。

そしてザリガニ釣り。

これも何かの暗示かなあと思いつつ、ちょっとよくわからなかったです。


不思議な短編集でした。

私の読みこみ不足もあり、いくつかオチが読めなかった部分がありました。

以上が感想になります。


この度は企画にご参加いただきありがとうございました。


次の感想は、Nemesis 様の「タラコ唇便秘ババアと妖怪ビチャビチャうんこジジイ」https://kakuyomu.jp/works/1177354054917449594

です。

今日から少し忙しくなるので、週末にかけて感想書きのスピードが遅くなります。

ご了承ください。(週末はまったく書かない、読まない可能性もあります)

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