秋想歌


秋の日は釣瓶落とし

つい今し方映っていた残照も

振り替えれば闇に溶けている

耳に触れるは 鈴虫の声

鼻孔を擽る やや冷えた風

もう暫し時過ぎれば 心 凍てつく風が吹く

雪 散らつく日も遠くあるまい

あなや 秋は 終わりかや

今日一日も もう終わりかな

時 流るることの いと 早きことよ

一人歩く我が足元に

カサリ カサリと木の葉舞う

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