第3話「棋士」

2020年4月10日(金)

▼きょうも無免許医療の予定なし。▼どしんどしんどしん。早朝、真上の202号室の足音で目を覚ます。またか。202号室に新しい住人が引っ越してきてからこんなことばかり。▼前の住人はめちゃくちゃ静かだった。たとえるなら、ガリガリに痩せた棋士が布団と将棋盤だけを持ち込んでストイックに生活しているのかと思うほどの静けさ。一方でいまはタプタプに太った力士が生活しているのかと思うほどの騒々しさ。管理会社に電話して苦情を入れたほうがいいのかも、とも思う。▼と、ここまで書いて自分がイライラしやすくなっていることに気づいた。たぶん自粛によるストレスだ。深呼吸して考える。いまは誰もが苦しい時期。もっと周囲に対して余裕や優しさを持って接したい。みんなで助け合いたい。▼だいたい、棋士がガリガリというのも安易な決めつけ。恥ずかしい。タプタプの棋士だってきっといるのに。

(今田)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る