第3話 決まり文句

 


 彼は何でも美味しそうに食べてくれる。


 そんな時、幸せを感じます。


 でも、目玉焼きとゆで卵の時だけは、ちょっと様子が違います。


 白身だけを私の皿に移して、いたずらっぽい目で見るんです。


 いつものように、「どうしたの?」って訊くと、私を見つめながら一言。




「きみだけが好きなんだ」


 待ってました!

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