2度目の人生をガチャで貰ったスキルで世界最高のサッカー選手を目指す話
梅雨前線
幼少期
第1話 【ガチャ】回しました
僕の名前は佐藤駆。絶賛発狂中をという事もなく、神様から告げられた言葉に唖然としている。
最近ではコロナの影響で運動不足気味だったが、
「まさか死ぬとは...........はあ...まだ30歳ですよ」
そう僕は死後の世界なるものを体験中なのである。そこの読者様。何をバカなと思うかもしれないが、
辺りを見渡す限りの白、白、白。
そんな真っ白な空間にポツンと置かれている岩。そこに座っている天狗。
「これが一番分かりやすいのじゃ」
突如現れた巨大なスクリーンに映し出されていたのは自分が息絶えた瞬間だった。
淡々と映像が流れ、火葬される直前でストップしたよ。誰が好き好んで自分のリアルBBQを見なきゃいけないんだよ。
勿論一発で死後の世界である事を信じたよ。果てしなく白の中にポツリと置いてある岩。普通に考えてこの時点で有り得ないだろう。
気分は最悪だ。まるで一条の光も見出せない暗雲真っ只中にいる気分だ。頭を抱えたくなる。
自分の死体を見るなんて思いもしなかった。
しかし死後の親族が醜いな。ブラック外資系に勤めていたがそこまで資産はないのにも関わらず、それで争うとか何を考えてるんだよ。
はぁ......こういうものか。勘弁してくれ。
告げられた事実を消化しようと試みるが上手くいかない。
「ぼ、ぼくはなんで、し、死んだんですかっ? 」
神様に話すのなんて初めてだから少し口篭りながらになってしまった。いきなり死んだ直後の映像だったし。
「そなたの死因は心筋梗塞じゃよ。病院へ搬送されたみたいじゃったが助からんかったみたいじゃのぉ」
やっぱりそうだったか.....最初は違和感かと思ったがすぐに悪化、これはやばいと思い救急車を呼んだところまでは覚えているけど、
助からなかったのかぁ...。
生命保険でいくらかお母さんに渡るから無駄な死ではないといいなぁ。
ひとり親でここまで育ててくれたのにこんな終わり方かよ.......はぁ...。
「もしかしてこれから審判にかけられて地獄か天国行きが決まるんですか?」
「それもできるが、別の選択肢もあるのじゃよ。お主は覚えておらんじゃろうが、そなたには儂の孫がお世話になってのぉ〜、お礼に2度目の人生をプレゼントしようと思って呼び止めたのじゃよ。」
ま、まじかっ!に、ど、め、の人生!転生?! キタァァァーーーーー!!
でも...いや、待てよ。全く覚えてないけど、人違いなんてことはないよな.....天狗とか見たら一生忘れない自信あるぞ? ここはバレないように、
「ホッホッ、お主は忘れておるというか、儂らの一族が記憶を消したんじゃよ。実はのぉ、お主が6歳の頃に、儂の可愛い孫が下界で迷子になったのじゃ、血眼になって探しておったのじゃが間に合わなくてのぉ。車が儂の孫を轢く寸前でお主が助けたんじゃよ。」
ぎくっ....心の声漏れてるじゃん。そんなことがあったのか。
なんでも人間に擬態したお孫さん財布落とす→泣きながら探す→ワイが財布を見つける→泣きながら歩いてる子を呼び止める→車がお孫さんに突っ込んでくる→俺引っ張って一緒に回避
っということらしい。
いや〜本当に覚えてない、けど小さい頃の俺にグッジャブ感謝! 2度言う、全く覚えてないけど。
これからぐふふふふっな!
異世界転生ひゃっほーーっな生活が待ってるぜ!これからはハーレム〜 チートに俺つううううううええええ的な展開!
そんな妄想にふけっていると、
ゴツッんっ!
「っ!これっ!儂の話を最後まで聞かんか。いや、そのなんじゃ、、、喜んでるところ悪いのじゃが、お主が転生できるのは地球だけじゃ」
なにいいいいいいいおおおお
俺の異世界転生、魔法戦士の夢が...
いやなんとなく分かってましたよ、そんな上手い話がないことも。
「異世界は管轄外なのじゃよ、地球なら儂の力でどうにかできるのじゃ、すまんのぉ」
いや、謝らないでください。2度目の人生くれるだけでも大盤振る舞いです。30歳分のアドバンテージ。
そう前世で叶えられなかったサッカー選手への道にすすめる。
自分を変えたくて高校から始めたサッカーだけど、気付いたら本気になっていた。
俺天才じゃね?レギュラー取れたりしちゃう?とか最初は思ってたりしたけど、
まあ、そんな都合のいい話はなく3年間ベンチ入りも果たせなかった。毎回試合ではスタンドから応援してたなぁー。
その時は何度も何度も、早く始めていればと思ったことか。
またサッカーできると考えたらワクワクするよ本当に。
「納得してくれたみたいじゃな。お主には本当に感謝しておる。健康な体も用意したのじゃ、安心しなさい。 それに体はもともと死産する運命だった胎児のものじゃ。そこそこ裕福な家庭で愛を持って育ててくれるじゃろう」
「本当にありがとうございますっ、今度は悔いがないよう、精一杯生きていきます!」
「ホッ、ホッ、ホッ、 そんなに急がなくてもよかろーに、最後になるがお主には【ガチャ】を3回してもらう。出た【スキル】を付与するものじゃ。喜べ、お主が好きなチートじゃ。」
「ぬぉおおおおおおおおお!マジですか!?」
「ほれ、ここに手わせて回すだけじゃ。」
神様がほれと言うと白い空間が歪み5m代の巨大【ガチャ機】が出現。
「その【ガチャ機】にはお主に役立ちそうな物を詰めたのじゃ、ランダムになるがええのが揃っとるぞ。」
こっこれは! 俺が一番好きな展開ではないか?
俺は【ガチャ】が大好きなんだよ!
この指に、いやこの手に、幸運を!
いくぞーーーー!!!
レバーを回すと。
ガチャっ! ゴロゴロ、ゴロゴロ、ゴロゴロ
3つ連続でてきたぞ!
やばい、
心臓の音が?! 俺死んでるんだよな?! なんでバクバクしてるんだよっ。
緊張するううううううう....
意を決して1つ目を手に取り開ける。
カプセルからカパッと音がなり出てきたのは、
−−−−−【最先端サッカー学】−−−−−
こっこれはチートなの...........か.... ?
ジト目で神様を見つめると、
「ほっほっほーっ、その【スキル】は2050年までのサッカー学が全て記載された動画付きの本なのじゃよ。もちろん知識を享受するためにはそれ相応の努力が必要じゃがな。」
な、なるほど。これはなかなかいいんじゃないか?
知識がないコーチに教わるより、確かなソースで科学に基づく練習、鍛錬で成り上がれるぞ。
それに俺が何年にも渡って練った(妄想) 最強サッカー選手の作り方をさらに進化させる事が出来る。
「ほれ次じゃ次じゃ、お主がここに居れる時間もすくなってきた、はよしないと【スキル】付与が終わらんぞ」
俺は慌てて残りのカプセルを開く。
−−−−−−【器用】−−−−−
−−−−−−【努力★】−−−−−
お、おぉ? なんだこの判断に困るランナップは?
スキルの詳細がわからんからなんともいえんな。
「ほっ、ほっ、ほっ、ほっ!お主、3回でルーチェ系統の技能を引くとはなかなかに幸運じゃのお、どれもええ【スキル】じゃよ。」
「ルーチェ系統?強い【スキル】なんですか?」
「物凄いポテンシャルを秘めてる【スキル】じゃよ。この【努力★】は条件をクリアすると【スキル】が貰えるものじゃ。そして器用は補佐【スキル】じゃ。まあ転生後ステータスの説明欄で確認してくれ。お?時間じゃな。」
神様がそう言うと、だんだんと気が遠く...なっ........て
「そなたには本当に感謝しておる。良い人生を、悔いのないものにな。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます