第3話 そして・・少女の嘆き

もう本を読む事も

大好きな絵を描く事も出来ない


私は奴隷…今は下働きだけど


14歳になったら…高級娼婦館に売られる


嫌よ…好きでもない男の人に…うう…

ポロポロと泣き出す 長い耳がピコピコと動く


何してるんだい!!アリシア


ジャガイモの皮むきの仕事だよ


あ…はい…涙を拭き仕事に戻る


それから月日が流れて


15歳の誕生日を迎えた


黒の貴族の姫だった時に

皆がお誕生会をしてくれた


お父様も…お母様もいた

二人とも、とても優しかった


貴族とは名ばかりで…

あまり豊かではなかったけど


今日着せて貰った美しい衣装…絹なんて



昨日までは木綿や麻のボロな服だった


これから売られるのね

私は…


嫌よ…死にたい

お父様達の処に行きたい

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