回転する車輪/Wait


薄暗い帰り道 ひとり軋む自転車を転がして

自転車の車輪はただ忙しく回転を繰り返すだけ

お気に入りの旋律たちが 心地よく耳の中へ流れてくる

心の中の明るいミライを 外灯に照らさせて いつか いつか いつかって……


何が起きたって…… そう言いながら 簡単に落ち込む日もあったさ


ひとり海の見える場所に立ち 遠くの船に希望と夢を重ねていたあの頃

生まれた地を離れれば 何かが変わると信じていた 

広い世界を旅することを夢見ていたあの頃

想像力だけがあれば 奇跡を起こせると信じていた


何が起きたって…… そう言いながら 簡単に落ち込む日もあったさ


今が過去になれば 笑える日が来ると信じていた

過去は面白いものなのかい

今は面白くないものなのかい

じゃあ未来はどうなのだろう


洞窟の壁を少しずつ削るように 鉄の意志を打ち付ける

飛び散る火花に 挫けそうになる日もあったさ

脱出を試みる犯罪者にされた被害者を演じてみる

心の中の明るいミライを 夢みることを夢みて いつか いつか いつかって……


繰り返される日々は 回転する自転車の車輪に似ている

繰り返される日々をみていると 回転する自転車の車輪に生きている自分がいる

回転する車輪をみていると……

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