結末のみえない漂流記/Wait


大海原の何処かで浮かんでいるひとつの四角

何処へ流されているのか 誰にも分からない

潮の香りと優しい小波の音 そして太陽の光と熱

結末のみえない漂流記


何処をどう彷徨うのか 彷徨っているのか 

待っているのは フカだろうか イルカだろうか それとも巨大な白鯨だろうか

巡り合うのは 海賊船なのか 難破船なのか それとも財宝を積んだ幽霊船なのか

感じているのは 恐怖だろうか 期待だろうか それとも自由だろうか


時間の心配は必要ない 時間はいくらでもあるから

何処へ流されているのか 誰にも分からない

潮の香りと荒々しい波の音 そして太陽の光と熱

結末のみえない漂流記


何処をどう彷徨うのか 彷徨っているのか

聞こえてくるのは 鷗の鳴き声だろうか それとも人魚の悲恋歌だろうか


身体の力を抜いて 水の中へと飛び込んでいく

冒険を求めて 浪漫を求めて 自由を求めて 求めるべきもの求めて

巨大なものと一体となり 小さな体は 大きな体へと変化していく

すべては ひとつであり ただひとつの大きな何かとなる


目を覚ませば再び 四角の上にいる

何処へ流されているのか 誰にも分からない

潮の香りと優しい小波の音 そして太陽の光と熱

結末のみえない漂流記

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