「私達のお姫様」〈りぃな&まろん×リラ〉

りぃな side


怯えた表情で座り込む私たちの可愛い後輩。


恐怖に染まった目には、返り血に染まり、手にナイフを持った私たちの姿が映っている。


「リラ?ほら、怖くないから私を見てよ」


リラの目の前にしゃがみこみ、顔を掴んで無理矢理目線を合わせる。


「やっ……やぁ…!!!」


リラはそう言ってパシッと顔を掴んでいた私の手を振り払う。


体を震わせ、私たちと目を合わせないように下を向き、


「こんぷ姉さんは…?翠は…?先輩たちは?


皆どこに行っちゃったの?」


と聞いてくる。



すると、今まで私の後ろで黙っていたまろんが


「何言ってるの?









………全員そこにいるでしょ?」




そう言って部屋の隅に転がった肉塊を指さす。


「あ…あぁ……ぅ……そ………」


オッドアイの瞳から、大粒の涙が溢れてくる。


リラにとって、至る所に血が飛んだこの部屋で、普通にしている私たちが恐ろしいんだろう。


抜けた腰でずるずると後ずさりをしていく。


「ねぇ、なんで逃げようとするの?」


それを止めるようにまろんが腕を掴む。


「ひっ…ゃだ…まろんせんぱ…はなして……っ!!!」


その声を聞いて、ぴたっと止まるまろん。


「……そっか、私を拒絶するんだ………










…なら、その足切っちゃえば、もう逃げようなんて思わないよね?」



そう言ってまろんは、大きめの鉈を持ってきて


"いやだ"


と泣き叫ぶリラの右足を















切り落とした。






溢れ出る血。


思わず耳を塞ぎたくなるような悲鳴。


『えっぐ………』


そう呟いてしまうほど、酷い現場。







まぁ…でも…



『これで、私たちが居なきゃ生きていけなくなっちゃったね?





ねぇ、リラ?』








"私たち だけ のお姫様"

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