第3話 どうしてお前は頑張れる?

 私は、そいつに無性に腹が立ってしまった。そして、私はそいつが勉強している机を蹴ってしまった。


 がタンッ…!!


 静かだった教室にその机が倒れる音が大きく響く。


「ど…どうして……」


 そいつは私にそう聞いてきた。


 まあ、その反応は正しいのだろう。


 だって、私とそいつは昔、仲良かった幼馴染なのだから。


「どうしてそんなに頑張れる?」


「………え?」


 私は、気になった。


 幼馴染ということもあったのだろう。


 さらにそいつまで蹴飛ばしたりする気にはなれなかった。


 苛ついたけど、それは私が勝手に思っているだけのこと。


 実際はこいつはなにも悪いことなんてしてないから。


「それは、努力すればいつか報われるからだよ。」


「………っ!」


 私は驚いた。


 こいつはまだ、現実を見れていないらしい。


 努力したってなにも変わらないというその結果を。 

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